ニフティを運営する富士通クラウドテクノロジーズは2017年4月27日、国内の製造業、サービス業を対象に実施したIoT(Internet of Things)関連のアンケート調査結果を発表した。両業種ともIoTに対する関心、取り組みが、2016年9月に実施したアンケートよりも増加していることがわかった。
調査は2017年3月17日から30日にかけて製造業またはサービス業に勤務している20代以上の男女を対象にインターネットを通じて行われたもので、有効回答数は製造業、サービス業ともに300名。
IoTに対するイメージは、「製造業のサービス化が進展する/IoTによってビジネスが進展する」と回答した人が製造業78.0%、サービス業51.3%だった(グラフ1)。「世の中に、IoTが普及してきているという実感はありますか」という質問に対しては、「そう思う(9.5%)」「どちらかというとそう思う(37.2%)」合わせて46.7%。前回調査の42.9%から3.8%増加している。
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IoTの活用状況では、製造業の11.3%、サービス業の2.7%がすでに活用段階に入っていると回答している。製造業は前回より1.6%増加したが、サービス業は1.0%減少している。製造業では、準備段階に入っている企業も前回比3.8%増の18.7%となっており、検討しているの21.7%を加えると5割市場の企業がIoTへの取り組みに前向きであることがわかった。これは前回より3.3%増加した数値となっている(グラフ2)。
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サービス業では、準備段階が前回比0.6%増の6.%、検討中も0.6%増の13.3%で、IoTに前向きな企業は合計22.3%となっている。これは前回比0.3%の微増にとどまっており、製造業に比べてIoTへの取り組みが遅れていることがわかった(グラフ3)。
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準備段階、検討段階と回答した人に、勤務先のIoTへの取り組み時期を聞いたところ、製造業では18.2%が、サービス業では20.3%が半年以内に開始予定と回答した(グラフ4、5)。全体では36.1%が1年以内に取組みを開始する予定と答えており、向う1年間で国内のIoTへの取り組みが一気に加速しそうだ。
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IoT活用に求める価値は、製造業では「製品・サービスの付加価値創造」が38.3%、、サービス業では「顧客接点の強化」が29.3%でもっとも多かった。次に多かったのは、製造業では「顧客接点の強化」、サービス業では「フロンントサービス業務の最適化」でいずれも21.7%だった。
一方、IoT活用について「予定はない・わからない」と回答した人にその理由を聞いたところ、「自社製品・サービスとIoTの関係がわからない」(製造業27.6%、サービス業38.6%)「IoTを活用するための部門・部署がない」(製造業32.4%、サービス業30.0%)「相談先がわからない」(製造業22.8%、サービス業21.5%)という結果だった。