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ISIDと東大暦本研、LEDによる遠隔コミュニケーションデバイスの実証実験

2018年3月20日(火)IT Leaders編集部

電通国際情報サービス(ISID)のオープンイノベーションラボ(イノラボ)と東京大学暦本研究室(暦本研)は2018年3月19日、人とロボットが共生する社会に向けて、IoA(Internet of Abilities)を具現化する遠隔コミュニケーションデバイス「TiCA」のプロトタイプを共同開発し、実証実験を行うと発表した。

 電通国際情報サービス(ISID)のオープンイノベーションラボ(イノラボ)と東京大学暦本研究室(暦本純一教授、暦本研)は、IoA(Internet of Abilities)の概念に基づき、ネットワークを介して人とロボットが互いの能力を補完しあうための技術研究と社会実装を共同で進めてきた。

 今回開発した「TiCA」は、表面全体にLEDが配置された球体状の遠隔コミュニケーションデバイスである。遠隔にいる人の視線に応じて光る位置や光り方が変わる技術(特許出願中)により、その場にいる人と遠隔にいる人が、眼を合わせているように自然なコミュニケーションを図れるようにする。

 実証実験では、オフィス街を自律走行する宅配ロボット(ZMPが開発した「CarriRo Delivery」)との組み合わせによって有効性を検証する。さらに、周囲の人の反応や行動に関するデータを収集する。

 具体的には、品川港南エリアの複数の複合施設やビルにまたがる約350mのルートを、TiCAを装備したCarriRo Deliveryが自律走行し、商品(カップコーヒー)を目的地まで届ける。想定外の事象により走行困難となった際は、TiCAを用いて遠隔から周囲とコミュニケーションをとり、トラブル回避を図る。

 主な検証ポイントは次の2点だ。

  • 検証ポイント1:自律走行時に想定外のトラブルが生じた際、周囲の人に働きかけてこれを回避できるか
  • 検証ポイント2:ロボットの振る舞いを、人がどう受け止め、行動するか

 実証実験は、3月20日・22日・23日の3日間、品川港南エリアにおいて実施する。ZMPと日本マイクロソフトが技術協力を行うほか、走行ルートとなる施設やビルを運営する新日鉄興和不動産、品川グランドコモンズおよび京王電鉄が協力する。

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