[市場動向]

セブン銀行、顔認証対応の次世代ATMを順次導入、最初のユースケースは顔認証による口座開設

2019年9月12日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

セブン銀行とNECは2019年9月12日、顔認証技術を搭載した次世代ATM(現金自動預払機)を開発したと発表した。2019年9月から順次導入/入れ替えを開始する。顔認証機能を使った最初のユースケースとして、2019年10月から顔認証による口座開設の実証実験を開始、2019年12月下旬にも実運用を開始する。顔認証によるカードレスの入出金については、これから検討する。

 セブン銀行は、次世代ATMを順次導入する(写真1)。2020年夏までに都内、2024年度までにすべてのATMを入れ替える。次世代ATMの特徴は、カメラによる顔認証、QRコードリーダー、非接触ICカードリーダー(FeliCa、NFC TypeA/B)、運転免許証などの本人確認書類の読み取り(画像スキャン、IC読み取り)、Bluetoothによるスマートフォンへの情報発信、などである。

写真1:顔認証技術を搭載した次世代ATM(現金自動預け払い機)の外観写真1:顔認証技術を搭載した次世代ATM(現金自動預け払い機)の外観
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 顔認証機能を用いた最初のユースケースとして、2019年12月下旬から、顔認証を活用してATMの操作だけで口座を開設できるようにする。これに先立ち、2019年10月から、操作性などを検証するための実証実験を開始する。

 口座開設に必要な情報は、あらかじめスマートフォンで事前に入力しておく。その情報をもとに出力されたQRコードをATMに読み込ませ、ATMで本人を確認した後、口座を開設する。本人確認の手段として、本人確認書類から読み取った顔画像と、ATMのカメラで読み取った顔画像を照合する(図1)。

図1:ATMを用いた口座開設時の本人認証に顔認証を利用する(出典:セブン銀行、NEC)図1:ATMを用いた口座開設時の本人認証に顔認証を利用する(出典:セブン銀行、NEC)
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 記者説明会では、より進んだ顔認証のユースケースとして、顔認証によるカードレス入出金のデモンストレーションを見せた。キャッシュカードを持たずに、顔認証と暗証番号の入力だけで、現金を引き出してみせた。顔認証によるカードレス入出金の実用化時期は未定であり、これから検討する。

 なお、海外では、顔認証によるカードレス入出金の事例が複数ある(関連記事台湾の玉山銀行、顔認証ATMを台湾内5カ所で稼働、NECの「NeoFace」を使用)。

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