東芝デジタルソリューションズは2019年11月1日、製造業のサプライチェーンをIoTでデジタル化するサービス「製造業向けIoTサービス Meister Cloud」を発表した。2019年12月上旬から提供する。デジタルツインと、工場および設備メーカー向けのアプリケーションやテンプレートを組み合わせ、サブスクリプション型のサービスとして提供する。
製造業向けIoTサービス Meister Cloudは、製造業のサプライチェーンをIoTでデジタル化するサービスである(図1)。自動車・自動車部品・産業機器・ロボット・電子部品・半導体など、実運用されている高度なデジタルツインの統合データモデルに、工場の製造プロセスや、工場設備のO&M(Operation&Maintenance)業務を高度化するアプリケーションやテンプレートを組み合わせ、クラウドサービスとして提供する。
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用途に合わせて、2つのサービスを販売する。(1)「ものづくりIoTクラウドサービス Meister ManufactX」は、製造工程を通した製品のトレーサビリティや、製造状況の変化点の「5M1E」での見える化を可能にする。(2)「設備メーカー向けアセットIoTクラウドサービス Meister RemoteX」は、設備メーカーの遠隔監視や運用の最適化をサポートする。
2つのサービスによって、工場内だけでなく、海外拠点やサプライヤーまでを横断したものづくりのバリューチェーン全体で、トレーサビリティとデータの共有が可能になる。また、初期投資を抑えながら必要な時に必要なだけサービスを利用できるため、ビジネスの拡大に応じてスケールアップできる。
なお、デジタルツインとは、リアルな現場から収集したデータを双子(ツイン)のようにデジタル空間上に写像し、それを分析・シミュレーションしてリアルな世界に戻すというCPS(Cyber Physical System)の手法である。また、5M1とは、人(Man)、機械・設備(Machine)、方法(Method)、原料/材料(Material)、測定、検査(Measurement)、環境(Environment)を指す。