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富士通、北海道広域で観光客などの人の流れをIoTで可視化する実証を開始

2019年12月11日(水)IT Leaders編集部

富士通は2019年12月10日、小樽観光協会をはじめ、北海道内の複数の観光協会や企業と共同で、富士通製Wi-Fiパケットセンサーを活用して観光客など人の流れを可視化・分析する実証実験を開始した。対象エリアとなるのは、北海道後志地方の小樽市、余市町、倶知安町、岩内町、ニセコ町、積丹町、神恵内村および札幌駅周辺、新千歳空港内の3市6町村である。

 実証実験では、北海道後志地方、札幌駅周辺、新千歳空港内の各エリアに設置した計40台のWi-Fiパケットセンサーを使い、観光客が所有するスマートフォン(Wi-Fi機能オンの状態)の固有IDを、データを匿名化したうえで収集する。そのうえで、収集データをグラフなどで可視化し分析する(図1)。

図1:Wi-Fiパケットセンサーを活用して観光客など人の流れを可視化・分析する実証実験の概要(出典:富士通)図1:Wi-Fiパケットセンサーを活用して観光客など人の流れを可視化・分析する実証実験の概要(出典:富士通)

 小樽観光協会などの実証協力団体および企業は、収集したデータを基に、観光客などの人の数や流れ、混雑状況や移動ルートなどを分析し、今後の観光施策や各種事業の効果検証などに活用する。

 センサーごとに収集した固有IDをグラフ化し、人の流動状況を15分ごとに可視化する。複数のセンサーで収集した固有IDをクロス集計することによって、各時間帯の人の流れを流動量とともに可視化する。これらのデータを分析し、各地域の観光施策や各種事業の効果検証などに活用する。

 収集するスマートフォンなどからのWi-Fiパケットには、通信内容や個人を特定する情報は含まれないが、計測に際してはプライバシーポリシーを策定し、収集データを匿名化したうえで実施する。

 北海道後志地方は、観光客数が年々増加しており、小樽市、余市町、倶知安町、岩内町、ニセコ町、積丹町、神恵内村の2018年度の観光客数は合計約1383万人(「平成30年度北海道観光入込客数調査報告書」より)に上る。

 一方で、各地点の観光客の移動ルートや滞在時間などを詳細に把握し、多様化する観光客のニーズや嗜好を踏まえた、より効果的な観光施策や事業立案、またそれらの効果検証が課題になっている。

 こうしたことを背景に、富士通は今回、小樽観光協会ほか複数の北海道内の観光協会や企業と共同で、3市6町村での観光客などの人の流れを可視化し、分析する実証実験を行う。

 実証実験の期間は2019年12月10日から2020年3月10日までで、場所は小樽市、余市町、倶知安町、岩内町、ニセコ町、積丹町、神恵内村、札幌駅周辺、新千歳空港内である。

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