RPAソフトウェアベンダーのBlue Prismは2020年2月28日、Blue Prismのユーザーがアプリストアなどを介して入手できる新たな拡張機能を発表した。文書ファイルからのデータ抽出、チャットボット、ワークフローのオーケストレータの3つの新機能を利用できるようになった。英Blue Prismが同年2月25日(英国現地時間)に発表した内容を紹介している。
英Blue Prismは、RPAソフトウェアを開発・提供しているベンダーである。Blue Prismの特徴の1つが、マーケットプレイス「アプリストア」やオンラインコミュニティ「Digital Exchange(DX)」を介して、Blue Prismの機能を拡張するソフトウェアを入手できることである。サードパーティ各社が、Blue Prism用に拡張機能を開発し、提供している。Blue Prismのユーザーは、ドラッグ&ドロップ操作だけで、コーディングすることなく機能を追加できる。
今回、英Blue Prismは、アプリストアやオンラインコミュニティを介して拡張機能を提供するベンダーとして、新たに3社が加わったと発表した。文書ファイルからデータを抽出する機能を提供する米GLYNT.AI、チャットボットを提供するコンシェルジュ(サービスブランド名は「Kuzen」)、ワークフローのオーケストレータ機能を提供する米PMG.netである。
拡大画像表示
米GLYNT.AIは、PDFやファクススキャン画像など、各種の文書ファイルを分類し、これらをデータに変換する機能を提供する(画面1)。マシンラーニング(機械学習)を使い、各種のフォームや請求書といった非定型の文書からデータを抽出し、後工程で扱いやすいデータに変換する。その背景について同社は、RPAの自動化ワークフローのほとんどが、こうした文書ファイルを起点として実行するという状況を挙げる。
コンシェルジュ(サービスブランド名は「Kuzen」)は、チャットボット機能を提供する。Googleカレンダー、Salesforce.com、SAP ConcurなどのアプリケーションをSlackと連携させることができる。例えば、会議後に会議に関連した情報をSlack上のチャットボットで収集し、新しい会議や経費請求などのデータを他のシステムに自動で入力する、といったことができる。
米PMG.netは、業務プロセスを自動化するオーケストレーションエンジンを提供する。Blue Prismで作成したいくつかのRPAワークフローを含めて、エンドツーエンドで業務プロセスを自動化できる。デザイナーツールを使うことで、ドラッグ&ドロップ操作で業務プロセスを構築できるとしている。