[調査・レポート]
Web会議システムの満足度はSkypeがトップ、無料で利用できる点を評価─MM総研
2020年5月22日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
MM総研は2020年5月22日、テレワークを支援するコミュニケーション/コラボレーションツールの利用状況を調査した。Web会議システムを利用している企業は6割を超えた。Web会議システムのシェアは、Zoom(35%)、Skype(18%)、Microsoft Teams(18%)の順となった。満足度が最も高いツールはSkypeで、特に料金の評価が他製品に比べて高かった。調査対象は全国の会社・団体の役員・社員で、2020年4月28日から2020年5月1日にかけてWebを使ってアンケートを実施した。2119人から回答を得た。
MM総研は、テレワークを支援するコラボレーションツールの利用状況を、Webアンケートで調査した。「Web会議システム」、「グループウェア」、「ビジネスチャット」、「オンラインストレージ」、「リモートアクセス」、――の5つのツールについて、利用率や導入時期、導入目的などを調べた。調査は、会社員を対象に、2020年4月28日から2020年5月1日にかけて実施した。
2020年1月以降、特に利用が進んだコラボレーションツールが「Web会議システム」である。2019年12月末の利用率は44%だったが、2020年4月末には63%に上昇した。テレワークの普及にともない、急速に導入が進んだ形である。
Web会議システムの導入目的は、「テレワーク環境の整備」(21%)が最も多く、「社内ミーティング・コミュニケーションの向上」(18%)、「対面でのミーティング数の削減」(18%)、「社外とのミーティング、コミュニケーションの向上」(15%)と続く。上位すべてがテレワークに関連した回答となった(図1)。
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Web会議システムのシェア1位はZoom、満足度1位はSkype
「利用中」および「利用検討中」のWeb会議システムを確認したところ、Zoom(35%)、Skype(18%)、Teams(18%)の順となった(表1)。
製品名 | 利用率 | |
---|---|---|
1位 | Zoom | 35% |
2位 | Skype | 18% |
3位 | Microsofr Teams | 18% |
4位 | Cisco WebEx | 11% |
5位 | Live On | 3% |
Web会議システムの利用者に対して、「UI/UX」、「セキュリティ」、「料金」、「運用」、「サポート」、――の5 つの側面から満足度を5段階に分けて質問したところ、最も総合点が高い製品はSkypeだった(表2)。Skypeは料金の評価が他製品に比べて高かった。自分のアカウントを作れば無料で利用できるためである。
UI/UX | セキュリティ | 料金 | 運用 | サポート | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
Zoom | 66.6 | 56.4 | 71.2 | 69.1 | 61.1 | 324.4 |
Skype | 68.9 | 68.3 | 72.7 | 68.1 | 65.1 | 343.0 |
Microsoft Teams | 70.1 | 69.3 | 66.1 | 70.4 | 66.7 | 342.6 |
Cisco WebEX | 68.2 | 68.9 | 64.6 | 64.6 | 59.6 | 326.1 |
Live On | 71.3 | 69.9 | 66.2 | 66.2 | 64.7 | 338.2 |
一方、最も満足度の総合点が低かったサービスはZoomである。料金と運用は高い数値を示したが、セキュリティの満足度が低かった。Zoomの会議に第三者が侵入する「Zoom Bombing」が多発したことが起因していると考えられる。
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