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NTT-AT、RPAツール新版「WinActor Ver.7.1.0」をリリース、スクリプト言語によるシナリオ開発が可能に

2020年8月25日(火)IT Leaders編集部

NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)は2020年8月24日、RPA(ロボットによる業務自動化)ツールの最新版「WinActor Ver.7.1.0」を販売開始した。シナリオ開発生産性向上のための機能を強化している。価格(税別)は「ノードロックライセンス版(従来品)」の「フル機能版」が年額90万8000円で、「実行版」が年額24万8000円。「フローティングライセンス版+ライセンス管理ソフトウェア」はオープン価格。ライセンス管理ソフトウェアの利用には、別途サーバー構築などが必要になる。

 WinActorは、NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)が提供するRPAソフトウェアである。新版のVer.7.1.0では、大規模なシナリオ開発現場や共同開発現場の生産性向上に向け、上級プログラマ向けのシナリオエディタやオンラインシナリオ管理機能などを追加した(画面1)。例えば、自宅を含む多拠点間での共同作業でもチームで同じシナリオを共有できる。「Ver.6」シリーズの機能も移植し、シナリオの互換性を担保している。

画面1:WinActorのシナリオ開発画面(メインモード)(出典:NTTアドバンステクノロジ)画面1:WinActorのシナリオ開発画面(メインモード)(出典:NTTアドバンステクノロジ)

 具体的には、WinActor専用のプログラミング言語によるシナリオ開発機能「WinActor Scenario Script」を搭載した。上級プログラマ向け機能であり、一般のテキストエディタを使ってシナリオを開発できる。これにより、大規模なシナリオ開発の現場でも、シナリオ間の差分比較や検索・一括置換などが容易になり、生産性を向上できるという。

 オンラインでシナリオを管理する機能も備わっている。「WinActor Manager on Cloud」管理下で、シナリオダウンロードに加え、新たにWinActorからのシナリオアップロードが可能になった。多拠点間でのシナリオ共有の自由度が向上し、例えば、自宅を含む多拠点間での共同作業でも、チームで同じシナリオを共有・活用できる。

 テーブルスクレイピング機能は、Webページにある表情報を取得し、複数ページにまたがる場合はページに順次アクセスしながら、取得した表情報を1つのCSV(カンマ区切り形式)ファイルに出力する。Webサイト上の情報を簡単にデータ化することが可能だ。

 クラウドライブラリ機能は、インターネットを経由して WinActorライブラリを検索・ダウンロードおよび評価ができる。700種類以上のライブラリをシナリオ開発に活用できる。利用者様からの評価・要望は製品開発にフィードバックする。

 従来の画像認識機能に加え、新たに「スクリーンOCR」機能が加わった。これにより、従来の画像マッチングでは難しかった画面中の文字列を起点とした操作の記録や実行が容易になる。より効率的にシナリオの実行精度を高めることが可能になるという。

 WinActorは、NTTアクセスサービスシステム研究所が研究開発した技術をベースに、NTT-ATが商品化した純国産のRPAである。Windowsアプリケーション、Webアプリケーションで行う様々な操作を「シナリオ」として記録し、自動化する。定型的な繰り返し作業や、大量データを扱う作業を正確に再現することが可能だ。

 既存システムに手を加えずに、人手で行ってきた複雑な操作や複数システムにまたがるデータの投入を自動化し、人手作業の効率・品質・コストの改善を図れる。金融業から物流・小売業と幅広い分野の5300社を超える企業などに導入され、大企業のほか中堅・中小企業や全国の自治体にも利用されているという。

●Next:アーキテクチャ刷新がもたらした性能と機能の強化

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