[事例ニュース]
大黒倉庫、ウェアラブル端末で作業員の安全を管理する実証実験を開始
2020年9月9日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
大黒倉庫は2020年9月7日、鶴見物流センターにおいて、ウェアラブル端末で作業員の安全を管理する実証実験を開始した。倉庫内作業時の転倒や猛暑などを検知することで、安全と健康を見守る。NTT東日本の神奈川事業部と共同で検証する。実験期間は、2020年9月7日から2020年10月9日までの1カ月間。
大黒倉庫は、鶴見物流センターにおいて、ウェアラブル端末で作業員の安全を管理する実証実験を開始した(図1)。IoTセンサーとして、作業員が装着したウェアラブル端末と、倉庫内に設置した温湿度センサーを使う。
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作業員が倉庫内作業をしている際の、転倒/転落、心拍数の変化、暑さ指数(WBGT値)などを見守る。異常があった場合は、早期に発見し、離れた場所にいる管理者にアラートを自動で通知する。
実験では、導入したシステムがきちんと動作するかどうかを検証する。転倒/転落を検知する際の感度が正確かどうか、熱ストレス(熱中症リスク)のアラートを通知するタイミングが正確かどうか。クラウド管理画面でアラートとバイタルデータを取得できているか、――を確認する。
背景について同社は、港湾エリアでの倉庫作業は、海に隣接した作業場で広い範囲をカバーすることが多く、転倒や転落による怪我などに注意が必要になる状況を挙げる。「夏場には屋内でも高温多湿となり、風がない場所で長時間作業した場合は熱中症を発症するリスクが高まる」という。