NECプラットフォームズは2020年9月11日、IoTデータのエッジ処理に適した小型PCを販売開始した。工作機器の制御やセンサーで収集したデータの処理、生体認証の画像データの処理などに活用できる。販売目標として年間1万台を掲げる。
NECプラットフォームズは、IoTデータのエッジ処理に適した小型PCを販売開始した(写真1)。IoT機器が生成する大容量データをエッジ領域で高速に処理できる。組み込み系システムのコントローラ用途や、工場IoTのエッジデバイス、店舗・オフィス向けの小型サーバーなど、各種の用途で利用できる。24時間365日稼働できる。
筐体サイズは、180×180×50mmとコンパクトで、場所を選ばずに設置できる。製品は、販売開始後5年間供給する。供給終了後も、6年間の保守を提供する。国内技術者がサポート対応するほか、OSには長期サポートが付く「Windows IoT Enterprise 2019 LTSC」を採用した。
小型ボードを搭載できるオプションスロット(M.2スロット)を備える。SSDやPCIe、SATAなどのモジュールを追加できる。
背景について同社は、IoTの普及にともない、より多くのデバイスがネットワークを通じて接続されるなか、デバイスや利用者に近い「エッジ」でデータを処理するエッジコンピューティングの利用が広がっていることを挙げている。「例えば、工場内の工作機械のコントロールや店舗・工場などにおける設備のIoT化に対して、エッジでリアルタイムかつ大容量にデータを処理することが求められている」(同社)。