[新製品・サービス]
富士通、店舗内で商品をスマホで読み取るだけで買い物できる「Brainforce ウォークスルーチェックアウト」
2020年10月16日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
富士通は2020年10月16日、スーパーマーケットなどの小売業者に向けて、顧客が商品のバーコードをスマートフォンで読み取るだけで買い物が完結するシステム「FUJITSU Retail Solution Brainforce ウォークスルーチェックアウト」の販売を開始した。価格は個別見積もりだが、10店舗以下、会員数1万人以下の最小構成で月額30万円程度から。販売目標は、Brainforceシリーズ全体で2022年度末(2023年3月期)までに関連ビジネスを含めて約200億円。
富士通の「FUJITSU Retail Solution Brainforce ウォークスルーチェックアウト」(Brainforce ウォークスルーチェックアウト)は、スーパーマーケットなどの小売店舗において、顧客が商品のバーコードをスマートフォンで読み取るだけで買い物が完結するクラウドサービスである(図1)。店舗内で商品を見歩きながら、その場でスマホアプリだけで、POSレジを介さずに買い物ができる。
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仕組みとして、顧客はスマホアプリにログインする。GPSの位置情報を元に、チェックインする店舗を選んでチェックインする。あとは、店舗内で商品のバーコードをスマホカメラで読み込んで購入する。アプリ画面には購入した商品の合計金額が表示されるので、予算内に収めるように商品を選べるようになり、買い過ぎを防止できる。
アプリからは、購入商品のリストを表示するQRコードも発行できる。買い物が終わって店舗から出る時に、QRコードを店舗の機材に読ませることで、購入した商品のリストを表示させられる。顧客が持ち出そうとしている商品群と、QRコードから判明した商品リストを、店舗スタッフが目視で確認することで、購入していない商品を店外に持ち出せないようにできる。
Brainforce ウォークスルーチェックアウトは、デジタル技術によって小売店舗の顧客体験を高めるクラウドサービス「Brainforce」シリーズの最初の製品。同シリーズとしては今後、ネットスーパーやギフト予約販売、インストアマーケティング施策、従業員の業務支援機能などを順次商品化する予定である。
Brainforceシリーズでは、消費者情報や商品情報を管理するデータベース、購入カートや決済などのコマース機能、データ分析機能、などをクラウド型で提供する。ユーザーは、これらの機能をAPI経由で利用できる。顧客との接点として、スマートフォンアプリのテンプレートも提供する。