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鋼管問屋のニッコー、BIで予実管理や在庫管理を可視化、帳票も電子化

2021年1月21日(木)IT Leaders編集部

炭素鋼鋼管やステンレス鋼管を主力商品とする鋼管専門問屋のニッコーは、予実管理や在庫管理をBI(ビジネスインテリジェンス)で可視化するシステムを導入した。併せて帳票の電子化も図った。BIツールなどを提供したウイングアーク1stが2021年1月20日に発表した。

 ニッコーは、1949年に創業した鋼管専門問屋で、伊藤忠丸紅鉄鋼が100%出資する国内中核事業会社である。炭素鋼鋼管やステンレス鋼管を主力商品とし、北海道から九州まで12拠点を展開している。

 同社は、誰もが簡単な操作で必要なときに必要なデータにアクセスし、自由に分析・活用ができる環境を業務現場に配備するとともに、顧客に対して利便性の高いサービスを提供したいと考えていた。

 以前は、情報資産の効果的な活用が進んでおらず、データを取り扱うのはごく少数のExcelの熟練者に限られていた。これを改善するため、2016年にBIツールの「Dr.Sum」を導入した。営業部門における予実管理や、物流部門における在庫管理などの業務を中心に、BIの利用が進んだ。

 BIのフロントエンドとして、Webブラウザでデータを集計するツール「Dr.Sum Datalizer for Web」を使い、メニュー操作だけで必要なデータをすぐに得られるようにした。Excel熟練者の負担が減り、専門的な分析に専念できるようになった。

 全社的にデータにアクセスできるようになったことで、「営業の実績データを前年の同時期と比較する」使い方や、「ほかの担当者やチームと比較する」使い方などができるようになった。

帳票類を電子化してWebで開示

 2019年末には、帳票類を電子化してWebで開示するため、帳票基盤としてSVFとSPAを導入した。

 従来は、一般的な納品書や請求書だけでなく、取引先とのやり取りで必要となる鋼材の材質や成分を証明するミルシート(検査証明書)などの帳票は、すべて紙で運用していた。SVFとSPAの導入後は、帳票を印刷した紙の量は半減し、顧客ごとの帳票の仕訳や発送といった作業の手間を軽減できた(画面1)。郵送コストも削減した。

画面1:ミルシート(検査証明書)の検索画面(出典:ニッコー)画面1:ミルシート(検査証明書)の検索画面(出典:ニッコー)
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 2020年11月現在、電子帳票Web開示システムの構築作業を終えており、全国12拠点への展開を進めている過程にある。最終的に社内の総ユーザー数は、社員の約半数にあたる150人以上に達する見込みである。

 ニッコーは今後、Dr.Sumについては、経費精算や会計システムなど広範なデータソースとの連携を検討している。SVFとSPAについては、物流倉庫で導入予定のIoTシステムとの連携を考えており、自動化プロセスを構築するうえで欠かせない仕組みとして、電子帳票を活用することを検討している。

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