東京都と福井県の2都県は、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」を使った実証実験を開始する。これにより、地方自治体の業務を電子印鑑でデジタル化する実証実験「さよなら印鑑~1億総デジタル化プロジェクト~」への参加自治体は、合計で13自治体となった。都道府県では初めてである。GMOグローバルサイン・ホールディングスが2021年2月12日に発表した。
GMOグローバルサイン・ホールディングスは2021年1月から、地方自治体における業務のデジタル化を通じた行政サービスの利便性向上と職員の働き方改革を目的とする実証実験「さよなら印鑑~1億総デジタル化プロジェクト~」を実施している。
今回、都道府県では初となる東京都と福井県が、本プロジェクトに加わった。これにより、合計で13の自治体が「電子印鑑GMOサイン」を使った実証実験を開始することになった。各自治体は、GMOグローバルサイン・ホールディングスが提供する「電子印鑑GMOサイン」を利用して、自治体業務の効率化を検証していく。
なお、今回プロジェクトに加わった東京都と福井県を除いた11の自治体は、以下の通りである。福岡市(福岡県)、千葉市(千葉県)、北九州市(福岡県)、鹿児島市(鹿児島県)、横須賀市(神奈川県)、宮崎市(宮崎県)、下関市(山口県)、福井市(福井県)、山口市(山口県)、三条市(新潟県)、笠間市(茨城県)。
GMOグローバルサイン・ホールディングスは、「電子印鑑GMOサイン」の官公庁・自治体向け固定料金プラン「電子印鑑GMOサイン for 行革DX」を、各自治体にそれぞれ1年間無料で提供する。また、電子契約に関する知見を持った従業員などで構成した「自治体DX支援チーム」を各自治体に派遣し、行政業務のデジタル化を安全かつ効率的に進めるための検証を手伝う。
背景として同社は、テレワークにも関わらず、請求書/契約書などの印刷や押印のために出社せざるを得なくなる「押印出社」が社会的な課題となっている状況を挙げる。「多くの企業において電子契約サービスの導入が進んでいる。2021年1月29日に地方自治法施行規則が一部改正されたことにより、地方自治体でも民間企業が発行する電子署名法に則った電子証明書の利用が可能となった」(同社)