[市場動向]

デンソーとKDDI、自動運転に5Gを活用する共同検証、旧羽田空港跡地で開始

2021年3月3日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

デンソーとKDDIは2021年3月3日、交通事故や交通渋滞のないモビリティ社会の実現に向けて、自動運転に5G(第5世代移動通信システム)を活用する共同検証を開始した。高精細車載カメラや路側センサーで自動運転を支援する技術を共同で検証する。

 「Global R&D Tokyo, Haneda」は、旧羽田空港ターミナル跡地に建設中のHANEDA INNOVATION CITYにある、デンソーが自動運転などの研究開発を行っている拠点。同拠点のテスト路をKDDIの5G通信環境で整備する(図1)。

 実証を通じて、デンソーが持つ車載通信技術開発のノウハウと、KDDIが持つネットワーク技術の知見を組み合わせ、自動運転分野における5G活用を促進する。

図1:デンソーとKDDIが開始した、自動運転に5Gを活用する共同検証の概要(出典:デンソー、KDDI)図1:デンソーとKDDIが開始した、自動運転に5Gを活用する共同検証の概要(出典:デンソー、KDDI)
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 5Gの特徴である高速・大容量通信を活用することによって、高精細車載カメラの高精細映像や、対向車や歩行者などの道路情報を検知する路側センサーの情報を取り扱えるようになる。これにより、車両と周辺状況を、これまでよりも効率良く把握できるようになる。

 データを処理するエッジコンピューティング資源には、通信事業者であるKDDIのデータセンターに設置するAWS Wavelengthを活用する。これにより、低遅延でデータを処理できる。AWS Wavelengthは、モバイル通信事業者のネットワークを用いて、低遅延/超低遅延のアプリケーション/サービスの提供を可能にする事業者向けサービスである(関連記事「AWS Wavelength」の国内提供開始、KDDI 5G網を用いた超低遅延サービス構築が可能に

 低遅延でデータを活用するシステムとして、刻々と変化する道路状況をリアルタイムに自動運転車両に配信するシステムの技術を検証する。さらに、無人車両の走行を遠隔で支援するシステムの有効性を検証する。

●Next:ネットワークスライシング技術の検証も計画

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