TISとTISシステムサービスは2021年4月26日、ITシステムの監視・障害対応や問い合わせ対応などを請け負うアウトソーシングサービス「MSCC(マネージド・サービス・コントロールセンター)」を強化したと発表した。監視や自動化などの各種運用機能のベストプラクティスをパッケージ化したことで、契約から利用開始までの期間を短縮している。販売目標として2023年までに30社を掲げる。
TISとTISシステムサービスの「MSCC(マネージド・サービス・コントロールセンター)」は、ITシステムの監視・障害対応や問い合わせ対応などを請け負うマネージドサービス型のアウトソーシングサービスである(図1)。IT部門の業務を24時間体制で代行し、ITシステムの監視・障害対応、問い合わせ対応など、システム運用サービス全般を提供する。
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4つのサービスで構成する。(1)「Monitoring & Control(監視)」、(2)「Service Desk(サービスデスク)」、(3)「Secure Operation(保守対応)」、(4)「Decision(意思決定)」、である。運用サービスの基盤としてクラウド型のIT運用ワークフローシステムであるServiceNowを採用している。
運用ポータル(ServiceNow)をユーザー窓口として、運用対応の依頼や問い合わせを、チケット単位で管理する仕組みである。他社の運用管理ツールや自社開発ツール(監視ツール、自動化ツールなど)をServiceNowと疎結合で連携して、ITシステム運用の変化に合わせた各種基盤の追加開発なども容易に行えるとしている。
今回の強化では、MSCCの契約から利用を開始するまでの期間を短縮した。監視や自動化などの各種運用機能のベストプラクティスをパッケージ化したことによる。パッケージ化した各機能は、API疎結合を前提とし、継続的・自律的にアップデートがなされる。ユーザーがこれまで要していた要件定義などの時間の削減に寄与する。
運用ポータルにも改良を行い、ServiceNowを介して、各種の運用管理ツールが利用可能になっている。TIS/TISシステムサービス以外のIT運用ベンダーへの作業依頼などを、単一のポータルに集約する。ユーザーは、ポータル上で作業依頼の対応状況やシステムの状態などをリアルタイムに把握できる。