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NTT ComとPSSJが顔認証技術の活用で共創、個人の属性に応じて照明・空調を制御

2021年6月8日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とパナソニック システムソリューションズ ジャパン(PSSJ)の2社は2021年6月8日、顔認証を起点に各種のサービスが受けられる事業について共創を開始したと発表した。最初の取り組みとして、NTT Comが同年4月に開設した共創施設「CROSS LAB for Smart City」に顔認証システムを導入した。CROSS LAB for Smart Cityに非接触での入退室管理を行うほか、顔認証で判定した個人の属性に合わせて照明と空調を制御する。

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とパナソニック システムソリューションズ ジャパン(PSSJ)の2社は、顔認証を起点に各種のサービスが受けられる事業で共創を始めた。顔認証システムの実証として、NTTコミュニケーションズが2021年4月に開設した共創施設「CROSS LAB for Smart City」に顔認証システムを導入。顔認証の応用として、非接触での入退出や、本人属性にあわせた照明・空調の制御などを開始した(図1)。

図1:顔認証により、非接触で「CROSS LAB for Smart City」に入退室できる。さらに、顔認証で判定した個人の属性に合わせて照明と空調を制御する(出典:NTTコミュニケーションズ、パナソニックシステムソリューションズジャパン)図1:顔認証により、非接触で「CROSS LAB for Smart City」に入退室できる。さらに、顔認証で判定した個人の属性に合わせて照明と空調を制御する(出典:NTTコミュニケーションズ、パナソニック システムソリューションズ ジャパン)
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 NTT Comは、スマートシティの基盤となるITシステム「Smart Data Platform for City」を提供している。都市から収集した各種のデータを活用するために必要な、データの収集、蓄積、管理分析などの機能をワンストップで提供するITシステムである。今回の共創では、Smart Data Platform for Cityと、パナソニックの顔認証システム「顔認証 入退セキュリティ&オフィス可視化システムKPAS」を連携させる。

 Smart Data Platform for Cityの上で、顔画像とひもづいた情報を「統合ID」として管理し、これをCROSS LABの各種システムと連動させる。生体認証情報である顔画像を個人識別のIDのように活用できることから、IDカードの紛失などによるセキュリティリスクを低減できる。非接触で認証ができるため衛生面でもメリットがある。

 今回の共創では、入退ゲートの顔認証で個人を判定し、該当する個人の属性情報に応じてエリアごとの照明や空調を制御する。例えば、色を正しく見る必要がある印刷やデザイン関係の仕事をする人のエリアでは照明を自然光に近い明るさにするなど、一人ひとりの業務内容に合わせた環境を作る。

 今後は、顔認証を起点とした、利便性の高い新たなサービスの提供を目指す。例として、オフィスビルでは、待ち時間の短縮によって密を回避する仕組みを検討している(図2)。顔認証によって個人を判定し、一人ひとりの行き先階に応じてエレベータを自動で制御する。また、スタジアムやアリーナにおいては、入退場や決済に加えて、一人ひとりに合わせたパーソナルなファンサービスを提供する。

図2:顔認証で本人を識別することで、一人ひとりの行き先階に応じてエレベータを自動で制御する(出典:NTTコミュニケーションズ、パナソニックシステムソリューションズジャパン)図2:顔認証で本人を識別することで、一人ひとりの行き先階に応じてエレベータを自動で制御する(出典:NTTコミュニケーションズ、パナソニック システムソリューションズ ジャパン)
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