米Workato(ワーカート)は2021年11月18日、日本法人「Workato株式会社」(本社:東京都千代田区)を設立したと発表した。登記は同年9月である。Workatoはシステム同士を連携させたワークフローを作成・実行するiPaaS(Integration Platform as a Service)「Workato」を提供するクラウドサービスベンダー。国内事業の拡大にあたって、今後3年間で1億米ドル(約113億円)を投資する。2022年夏には技術文書やWebサイトの日本語化や国内事業に携わる社員を100人採用、同年秋には国内データセンターの開設を計画している。
「Workato(ワーカート)」は、米Workatoが開発したiPaaS(Integration Platform as a Service)サービスである。システム同士の連携によるワークフローを作成・実行できる。スクリプトなどでプログラミングを記述することなく、GUI上の設定だけで、ワークフロー処理のトリガーとアクションを定義できる(関連記事:リックソフト、複数システムを連携させてワークフローを自動化する「Workato」を販売/日立ソリューションズ、チャットで人の判断を仰げるワークフロー自動化ソフト「Workato」を販売 )。
今回、米Workatoが、日本法人の「Workato株式会社」(本社:東京都千代田区)を設立した(登記は同年9月)。国内事業の拡大にあたって、今後3年間で1億米ドル(約113億円)を投資する。2022年夏には技術文書やWebサイトの日本語化や国内事業に携わる社員を100人採用、同年秋には国内データセンターの開設を計画している。
Workatoの特徴は、複数のシステムを連携させたワークフローを、GUIで作成して実行できることである。連携させるアプリケーションを選択し、実行のキッカケとなる「トリガー」を選択し、条件やルールが必要な場合は設定し、最後にアクションを設定するだけで、システム連携のワークフローを開発できる。雛形となるワークフローのテンプレートも50万個以上用意している。これを利用することで、一から設定するよりも短時間でワークフローを作成できる(図1)。
図1:ワークフローをGUIで作成できる。トリガーとアクションを定義して作成できる(出典:Workato)拡大画像表示
各種システムやサービスとAPIで接続するためのコネクタは、あらかじめ1000個以上用意している。コネクタ開発用SDKを用いて独自にコネクタを開発することもできる。オンプレミス環境の業務システムなど、連携させたいシステムがインターネットと直接通信できない場合も、オンプレミス用のエージェントソフトウェアを介して通信できる。
ワークフローには、チャットボットも組み込める。SlackやMicrosoft Teamsなどと連携することで、業務フローの途中で、人に判断を仰ぐことができる。また、RPAソフトウェアを起動するためのコネクタも提供するので、RPAソフトで開発したロボットを業務フローの機能として起動できる。
Workatoは、上述した国内事業での投資で行う具体的な施策計画を以下のように示している。
- 日本にデータセンターを開設(2022年秋予定)
- データセンターにおけるISMAP認証の取得
- WorkatoのUI、技術ドキュメント、Webサイトを日本語化(2022年夏予定)
- 業務自動化、iPaaSのマーケット拡大のためのマーケティング活動
- パートナーエコシステムの構築
- 専任のローカライゼーションチームおよびデータセンターチームを設置
- 日本をサポートする社員を100人採用
- ビジネス牽引のためのリーダーシップメンバーの採用
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