日立ソリューションズは2019年12月9日、人の判断が必要な場面でチャットを使って判断を仰ぐことができる業務フロー自動化ツール「Workato(ワーカート)」(開発元:米Workato)の販売を開始した。業務フロー内では、外部のクラウドサービスに接続してデータをやり取りしたり、作成済みのRPA)ロボットを呼び出して実行したりできる。価格はオープン。
日立ソリューションズの「Workato(ワーカート)」は、iPaaS(Integration Platform as a Service)として提供するワークフロー自動化ツールである。自動で実行させる業務フロー内では、Salesforce.comのCRM(顧客関係管理)サービスといった外部のクラウドサービスに接続してデータを取得できる。すでに開発済みのRPAロボットがある場合は、RPAソフトウェアと連携してロボットを呼び出して実行できる。このように、外部サービスと連携しながら、業務フローを自動で実行できる。
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特徴は、チャットボット機能によって、業務フローを実行していく上で人の判断が必要になるケースに対応できることである。SlackやMicrosoft Teamsなどのチャットソフトウェアと連携し、業務フローの途中で、人に判断を仰ぐことができる。例えば、担当者を機械的に決められない場合に、チャットを介して担当者を割り当てることができる(図1)。
業務フロー内で外部サービスと連携するためのコネクタソフトウェアを用意している。標準機能として、著名なクラウドサービスに接続するコネクタを提供する。クラウドサービスのAPIを利用して接続するため、クラウドサービスの画面に変更が発生しても業務フローは影響を受けずに済む。
RPAソフトウェアを起動するためのコネクタは、オプションで提供する。「Automation Anywhere Enterprise」(米Automation Anywhere製)、「UiPath」(米UiPath製)、「WinActor」(NTTアドバンステクノロジ製)などと接続し、これらのRPAソフトウェアで開発したロボットを業務フローの一機能として起動できる。
製品提供の背景について同社は、業務を自動化するツールとしてRPAを導入する企業が増えている一方で、「人の判断や確認が入る業務は、RPAでの自動化が困難」といった問題や、「クラウドサービスの予期せぬ画面変更でロボットが停止してしまう」といった問題を挙げている。