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[IT Leaders Tech Strategy LIVE 2022年以降の「デジタルワークプレイス」その必要条件]
コミュニケーションツールが生む新たな価値、「デジタルな職場」への道標
2022年2月10日(木)
長引くコロナ禍やデジタル化の進展を背景に、場所や時間にとらわれない働き方を推進する企業が増える一方で、リモートワーク下でのコミュニケーション不足が深刻な課題となっている。セールスフォース・ジャパンの伊藤哲志氏(Slack マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアマネージャー)は、2021年12月1日にオンラインで開催された「2022年以降の『デジタルワークプレイス』その必要条件」(主催:インプレス IT Leaders)のセッションで、真のリモートワークを実現するコミュニケーションツールの要件を提示した。
時間や場所に縛られない職場作りのために
企業の職場環境はここ数年で大きく変貌を遂げつつある。政府が掲げた働き方改革政策では今一つ進展が見られなかったリモートワークだったが、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により、否応なしに働く場はオフィスからリモートへ、あるいは両者によるハイブリッド環境へと移ってきた。それに伴い、従来より快適で生産性が高い働き方の仕組み作りが多くの企業で模索されるようになった。
セールスフォース・ジャパンの Slack マーケティング本部 プロダクトマーケティングでシニアマネージャーを務める伊藤哲志氏は、「そこで実現を目指すべきは、時間や場所に縛られることのない柔軟な働き方を可能とする“デジタルな職場”です。新型コロナを経験し、新たな働き方のメリットを知ったことで、現場からもデジタルな職場を求める声が急速に高まっています」と訴える。
米Salesforce.com は2021年7月21日(現地時間)、米 Slack Technologies の買収完了を発表、日本法人も12月10日に Slack Japan との合併が完了したことを発表した。その際に、今後、Salesforce.com が提供するクラウドサービスの連携ハブとなるSalesforce Customer 360 と Slack を融合したサービスを提供し、デジタルな職場を実現するためのDigital HQ(会社を動かすデジタル中枢)を推進していくことを宣言している。
デジタルな職場の実現に不可欠なのが、社内外での適切なコミュニケーション。Salesforce.com は Slack こそが、その役割を担うべきと考えている。「Slack といえばチャットアプリとして認識している方が多いかと思いますが、Slack の機能はそれだけではありません」(伊藤氏)。 Slack は次の3つの対象とのつながりにより、企業のコミュニケーションを支援する。
受信ボックスに依存したeメールが企業の端的なサイロに
1つ目は「従業員」だ。Slack では、従業員間でチャンネルベースのオープンなコミュニケーションが可能になる「ワークスペース」を形成できる。ユーザーはその中で、目的別の作業や意見交換、情報共有のための「チャンネル」、さらにその下に議論のための「スレッド」を設置できる(図1)。
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「トピックごとに誰でも議論に参加でき、情報閲覧も可能な会議室が常時、いくつも用意されていると考えるとSlack を理解しやすいでしょう」(伊藤氏)。チャンネル名から、目的ごとにどこで作業すべきかが簡単に把握でき、機密情報を扱う場合にはチャンネルに鍵をかけて、招待したメンバーのみに出入りを制限することも可能となっている。
情報共有のツールとして伝統的に用いられているのがeメールだが、CCやBCCも含めて情報を共有する場合、返信や転送を繰り返すことで添付ファイルが失われてしまったり、タイトルが本文とかけ離れてしまっていることもある。これは、その仕組みにそのものに起因している。例えば、従業員1万人の企業で、1日の受信メール件数が1人あたり30件だとすると、企業全体で1日30万件のメールが受信されていることになる。この30万件のメールは、各自の受信ボックスに別々に届いている。受信ボックスは個人のものであるがゆえに、企業の端的なサイロになってしまっている(図2)。
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「eメールの最新情報というのは、各自の受信ボックスにおける最新情報に依存する形になるので、結果としてeメールでは情報共有がうまくいかないのです」(伊藤氏)。加えて、アドレスを一文字間違えただけで、関係のない人を宛先に入れてしまうという情報漏洩のリスクがあることも問題だ。
セキュアでオープンなコミュニケーションが可能に
Slack は、トピックごとにチャンネルを振り分ける。いつ、どこでチャンネルにアクセスしても、そこにある情報は最新のものになっており、だれもが同じ情報に触れられる。「新卒採用」や「人事評価」といった機密情報に関しては、鍵付きのプライベートチャンネルにすることで、セキュリティを担保することも可能だ。セキュアで容易な情報共有を可能とし、心理的にも議論に参加しやすくなるという。
「ハドルミーティング」や「クリップ」といった新機能も円滑なコミュニケーションを支援する。ハドルミーティングは、音声のみで行うコミュニケーションツール(画面1)。Zoomなどのビデオ会議は、あらかじめ日時を決めて、カレンダー機能などでメンバーを招集して、30分や1時間など長時間ミーティングを行う場合に利用する。対してハドルミーティングの平均利用時間は10分以下。カジュアルな雑談や突発的なブレインストーミングを、「ちょっと声をかけて」行うことが可能になる。
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クリップは、音声、動画、画面共有の短い録画データを作成して、チャンネルに投稿するもの。他のユーザーは、自分の都合の良い時間に確認できる(画面2)。ハドルミーティングは同期型の、クリップは非同期型のミーティングツールとなっている。
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社内と同様の感覚で社外ともコラボレーション
2つ目のつながる先が「顧客/パートナー」。Slack では社員だけでなく、顧客やパートナーなどの外部関係者ともチャンネルによる情報共有が可能だ。ワークスペースのオーナーもしくは管理者が特定の外部関係者をゲスト登録してチャンネルへ招待する方法があるが、主に個人レベルで参加してもらう際に使うもので、複数のメンバーに参加してもらうとなると、全員を個別にゲストとして呼ぶ必要があるので手間がかかる。
そのような際には、最大20の組織とチャネルを共有できる「Slack コネクト」という機能を使う方法がある。Slack コネクトでイベント用チャネルを作ることで、社内と同様の感覚でコラボレーションが可能となる(図3)。「もともとは有料プランのユーザー同士でなければ利用できないサービスでしたが、2021年11月からは大企業向けプラン『Enterprise Grid』を利用しているユーザーからの招待により、無料プランのユーザーも利用できるようになりました」(伊藤氏)。
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2500以上の外部アプリ連携で生産性も向上
つながる先の3つ目が「システム」である。現在、多くの企業でクラウドの活用が進んでいる。その際に直面しがちな問題が、既存システムとの連携が不十分なことによる生産性の低下だ。「我々の調査でも回答者の6割以上がツールの切り替えに手間取り、1日当たり30分以上を要しています」と伊藤氏は指摘するが、長期的に見ると、そこでの時間ロスは決して看過できるものではない。
Slack は、そうした環境下でクラウドと連携する“ハブ”としても機能する。Slack App ディレクトリで公開されている外部連携ができるアプリはすでに2500種類以上に達している。APIを自社で開発すれば独自アプリとも連携できる。「複数アプリとの連携を通じ、アプリの生み出す価値を単独で利用するよりも高められます。その意味で、Slack は外部アプリの使い勝手を高め、その力をさらに引き出す基盤とも位置付けられます」(伊藤氏)。
Slack ユーザーの中でも最大級の企業の1つが米IBMだ。同社では170の拠点をまたぐ38万もの社員のDigital HQとして Slack を採用。社員やパートナーとの協業のみならず、サポートコミュニティなどの新たな顧客チャネルとしての活用も精力的に推進している。Slack 上でやりとりされるメッセージ数は今では1日あたり1660万にも上るという。
Slack は社内外の人材、さらにシステムまでつなげる基盤として、デジタルによる職場の進化を今後、さらに加速させるはずだ。
●問い合わせ先
株式会社セールスフォース・ジャパン(Slack)
〒100-0004 東京都千代田区大手町1丁目1
https://slack.com/intl/ja-jp/