日立製作所は2022年2月24日、SANストレージ「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)」のストレージ仮想化機能を強化した。複数の異機種ストレージを束ねて論理的に1台のストレージとして利用する機能を強化し、新たにクラウドストレージも束ねられるようにした。2021年10月に発表済みの機能であり、本日(2022年2月24日)付で利用できるようにした。同日、SDS(ソフトウェア定義型ストレージ)とハードウェアをセットにした導入パッケージの提供も開始した。
日立製作所の「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)」は、SANストレージである。機能面の特徴の1つは、ストレージ仮想化機能を備えること。VSPの配下にぶら下げた複数の異機種ストレージを束ねてプール化し、論理的に1台のストレージとして利用できる。2台のVSPで広域クラスターを組んで、これらを論理的に一台のストレージとして扱う機能も持つ。データのアクセス頻度に応じてストレージプール内でデータを自動的に移動させる動的ILM(ストレージ階層化)機能や、データの重複排除・圧縮機能なども備える。
今回、VSPの配下で複数の異機種ストレージを束ねてプール化する機能を強化し、新たにクラウドストレージを含めて束ねられるようにした(関連記事:日立、VSPのストレージ仮想化機能を強化、クラウドストレージを含めて異機種統合)。2021年10月に発表済みの機能だが、2022年2月24日付で利用できるようになった(図1)。現状では、Amazon Web Services(AWS)のクラウドストレージ(Amazon S3)が対象である。
Amazon S3を束ねて組み込んだストレージボリュームを利用できるようにしたことに合わせて、ストレージ接続の可用性を高めるため、AWS提供のストレージ接続サービス「AWS Storage Gateway」を2重化した。Amazon S3を用いたデータ運用において単一障害点(SPOF)となり得るAmazon S3への接続部分を2重化*したことで、業務システムのストレージとしてAmazon S3を利用しやすくなった。
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