[事例ニュース]
紀陽銀行、勘定系システムをパブリッククラウドに移行、2022年10月に稼働開始
2022年8月23日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)
紀陽銀行(本店:和歌山県和歌山市)は2022年8月22日、勘定系システムをパブリッククラウドに移行すると発表した。クラウド上の新システムは、同年10月10日に稼働開始する。現在はオンプレミスでBIPROGY(旧社名:日本ユニシス)の「BankVision」を利用しているが、これをパブリッククラウド「Microsoft Azure」に移行する。移行を通じて、APIを通じた異業種との連携など「銀行業の高度化」を図る。
紀陽銀行(本店:和歌山県和歌山市)は、勘定系システムをパブリッククラウドに移行し、2022年10月10日に稼働開始する。同行は2010年5月から、Windows Serverで稼働するBIPROGYのオープン勘定系システム「BankVision」をオンプレミス環境で利用している。今回、これをパブリッククラウドであるMicrosoft AzureのIaaS環境に移行する(図1)。
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システム基盤にIaaS型パブリッククラウドを採用する効果の1つとしてBIPROGYは、APIを通じた異業種との連携を挙げる。オープンAPI公開基盤「Resonatex」(BIPROGYが提供)を用いて小売業などの異業種やFintech企業などとAPIで接続することで、金融サービスを高度化する。
また、新たな金融サービスの提供に向けて、クラウド上にデータ活用基盤も構築する。Azureの標準サービスを用いてデータレイクを構築する。勘定系をはじめとする各種データを収集して蓄積し、これを分析して活用する。
なお、BankVision on Azureの最初のユーザーは北國銀行で、2021年5月に稼働を開始した(関連記事:北國銀行、勘定系システムがパブリッククラウドで稼働開始、BankVisionをAzureに移行)。2021年9月には、西京銀行がBankVision on Azureの採用を決定(関連記事:西京銀行、次期勘定系システムに「BankVision」を採用、メインフレームからAzureに転換)。2022年3月には、山梨中央銀行がBankVision on Azureの採用を決定している(関連記事:山梨中央銀行、次期勘定系システムをAzureで稼働、2023年の稼働を目指す)。