富山県魚津市は、スマートシティを実現するためのデータ連携基盤をIoTで構築した。2022年10月から、ごみ収集車の稼働状況を可視化している。11月からは、河川水位の監視、積雪の監視、除雪車の稼働状況の可視化を段階的に行う。これにより、行政運営コストを削減し、市民への情報公開を効率化する。データ連携基盤を構築したインテックが2022年12月13日に発表した。
富山県魚津市は、スマートシティを実現するためのデータ連携基盤をIoTで構築した。2022年10月から、ごみ収集車の稼働状況を可視化している。11月からは、河川水位の監視、積雪の監視、除雪車の稼働状況の可視化を段階的に行う。これにより、行政運営コストを削減し、市民への情報公開を効率化する(画面1)。
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構築したデータ連携基盤は、IoTによるセンシング情報や、画像データ、国や自治体が保有するオープンデータなどを集約し、市民生活に密着した情報をダッシュボード上で可視化するシステムである。現時点では職員が利用しているが、将来的にはダッシュボードを市民にも公開する予定である。
データ連携基盤を用いた行政アプリケーションとして現在、(1)ごみ収集車の稼働状況可視化、(2)河川水位監視、(3)積雪監視、除雪車稼働状況可視化、に取り組んでいる。今後は、コミュニティバスなどの交通分野や農業、子育て分野など幅広いシーンでの活用について検討する。
(1)ごみ収集車の稼働状況可視化では、収集車の位置をGPSセンサーで把握する。市民からの「収集車が今どこにいるのか」などの問い合わせに対して、すぐに回答が可能になる。
(2)河川水位監視では、市内の河川に水位センサーを設置することで、ダッシュボードに水位変化をグラフ表示する。危険水位に達した際には自動で職員にアラートメールを発報する。常時遠隔で監視でき、見回りパトロール人員のコストを抑えながら防災力が向上するとしている(画面2)。
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(3)積雪監視、除雪車稼働状況可視化では、積雪深センサーと固定カメラ、トレイルカメラ(電池駆動カメラ)を設置し、道路の積雪量を把握する。除雪車の稼働状況も遠隔で確認する。積雪状況や消雪装置の稼働状況を常時監視でき、優先すべき道路を把握し、除雪車の配置などを的確に行えるようになる(写真1)。
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