三越伊勢丹ホールディングスは、グループ内の顧客/商品データを一元管理するデータ分析基盤を、オンプレミスのOracle Exadataからクラウド上のOracle Exadata Database Serviceに移行する。CPU単位でリソースを増減することにより、年間運用コストを44%削減する見込み。移行作業を段階的に始めており、2023年11月に完了する予定である。日本オラクルが2023年3月16日に発表した。
三越伊勢丹をはじめとする百貨店を運営する三越伊勢丹ホールディングスは、グループ内の顧客/商品データを一元管理するデータ分析基盤を、オンプレミスのOracle ExadataからOracle Cloud Infrastructure(OCI)上のOracle Exadata Database Serviceに移行する。現在、移行作業を段階的に始めており、2023年11月に完了する予定である(関連記事:三越伊勢丹グループ、顧客/商品データ分析基盤をDWH専用機からOracle Exadataに移行)。
Oracle Exadata Database Serviceに移行することで、性能、可用性、データセキュリティの向上を図る。また、クラウドの拡張性によって、事業成長に伴うデータの増加に対し、迅速かつ柔軟に対応できるようになるとしている。
グループのシステム会社である三越伊勢丹システム・ソリューションズが、自社主導型でシステムを移行して運用管理を内製化する。これにより、外注費も減らす。クラウドの費用についても、CPU単位でリソースを増減可能なことから、全体で年間運用コストを44%削減することを見込んでいる。
移行作業の内製化によって、クラウドへの移行や運用管理のノウハウを社内に蓄積する。これを生かして、三越伊勢丹システム・ソリューションズはグループ外の企業に対しても、Oracle Exadata Database Serviceへの移行SIを提案してしていく。
三越伊勢丹ホールディングスは現在、各種のコストや要員の生産性を分析して効率を最大化する収支構造改革に取り組んでいる。その一環として今回、顧客/商品データ分析システムを、データの増加に柔軟に対応できる基盤へと置き換える。また、クラウド化によるデータセンターの縮小、ハードウェアの保守・運用業務の解消によるコスト削減を図る。