クラウドを中心とした技術支援を提供するクラスメソッドと、データモデリングとアーキテクチャ設計を行うメソドロジックは2023年4月4日、「Modern Data Stack」分野における戦略的協業を開始したと発表した。両社は共同で、Modern Data Stack製品の調査・研究および導入支援を実施する。両社は、同技術分野で2025年に10億円の売上を目標にする。
クラウドを中心とした技術支援を提供するクラスメソッドと、データモデリングとアーキテクチャ設計を行うメソドロジックは、「Modern Data Stack」と呼ぶ製品分野における戦略的協業を開始した(図1)。両社は共同で、Modern Data Stack製品の調査・研究および導入支援を実施する。

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データ分析プラットフォーム製品市場では現在、Snowflake、Databricks、AWS Redshift、Google BigQuery、Azure Synapseといったクラウド型のデータウェアハウス(DWH)を中心に、「Modern Data Stack」と呼ぶ新しい潮流が生まれている。
Modern Data Stackとは、クラウドネイティブ技術とSaaSツールを組み合わせたデータ分析プラットフォーム、およびこの考え方を指す言葉である。データ統合、データ分析、BI(ビジネスインテリジェンス)に関する企業のニーズを満たすため、より柔軟かつ高速に、データ分析基盤を構築することを目的にしている。
同技術の最も重要なポイントとして両社は、導入するうえでアプリケーション開発・運用の負担が少ないことと、スピーディに利用を始められること、必要に応じて柔軟に変更が可能になることを挙げている。しかし、Modern Data Stackの技術領域は幅広く、スムーズに導入するには「新たな製品・サービスを選定・評価して検証するスキルを持つデータエンジニアが必要」と両社は指摘する。
こうした経験豊富なデータエンジニアは慢性的に不足しているが、企業情報システム領域でのデータ分析基盤の構築に同技術を適用する企業は、この5年で急増していくことが想定されている。「システム構築会社は、同技術に対応できるデータエンジニアを育成していくことが求められる」(両社)としている。
両社はこれまで、Databricksを使ったレイクハウス基盤に関して、クラスメソッドのAWS構築における知見と、メソドロジックのデータ分析基盤構築ノウハウを共有してきた。
今回、協業領域を拡大し、Modern Data Stack分野でのデータ分析基盤構築事業の共同推進と、両社のデータエンジニアの育成強化を実施する。同技術の領域に対して、両社で製品・サービスの最新情報の調査・選定・研究を行う。また、マーケティングプロモーションや営業活動など、共同でのプロジェクト推進を実施する。
クラスメソッドは主に、Modern Data Stackの製品・サービスの調査研究を実施し、オウンドメディア「DevelopersIO」を通じて技術情報を発信する。Modern Data Stackを構成する主要なSaaSや製品・サービスの高度な技術コンサルティングも提供する。
メソドロジックは、Modern Data Stackを導入するユーザーのデータガバナンス方針の立案や、データマネジメント組織の設立支援、データのモデリングの支援を実施する。クラスメソッドと同技術の情報を連携し、製品・サービスの選定支援やModern Data Stack全体のシステムアーキテクチャ設計を実施し、ユーザー環境へのModern Data Stack製品・サービスの導入を支援する。