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経産省、プロジェクト管理ツール「Backlog」の利用が1000人規模に拡大、事務作業が3分の1に

2023年4月6日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

経済産業省の大臣官房デジタル・トランスフォーメーション室は2018年からベンダー各社とのやり取りをプロジェクト管理ツール「Backlog」に集約している。導入当初は7プロジェクト100人体制で利用していたが、現在は70~80プロジェクト、ユーザーは10倍の1000人体制に拡大している。導入効果として、情報整理や検索に費やす時間が減り、事務作業の時間が3分の1まで減った。Backlogを提供しているヌーラボ(本社:福岡県福岡市)が2023年4月5日に発表した。

 経済産業省の大臣官房デジタル・トランスフォーメーション室(以下、DX室)は2018年から、ベンダーとのやり取りをプロジェクト管理ツール「Backlog」でオンライン化している。背景として政府は、民間から行政への申請手続きを2025年末までにすべてオンライン化する方針を定めている(関連記事経産省、ベンダーとのやり取りをプロジェクト管理ツール「Backlog」に集約、事務作業を3割削減)。

画面1:プロジェクト管理ツール「Backlog」のガントチャート画面(出典:ヌーラボ)
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 Backlogは、DX室を2018年7月に立ち上げた時に同時に導入。ベンダーが送ってくる、それぞれフォーマットが異なる情報を効率的に共有することを狙い、標準ツールとして導入した(画面1)。導入当初は7プロジェクト100人体制で使っていたが、現在は70~80プロジェクト、ユーザーは約10倍の1000人体制にまで増えた。

 Backlog導入以前は、ベンダーからの問い合わせにはメールで対応していた。「一目ではどの案件かが判別できない」問題や、「見逃しが起こる」問題が頻発していた。問い合わせが解決したかどうかのステータス管理も煩雑だった。このように、コミュニケーションに関する問題が頻繁に起こっていたという。

 主な導入効果として、タスクを軸に会話が進むことから、情報整理や検索に費やす時間が減り、事務作業の時間が3分の1にまで減った。また、タスクにひもづいたステータスが可視化されることで、どの資料が最新のものかが分かり、データを多重に管理してしまうことがなくなった。レビューや修正作業においても、どのタスクに誰がいつ発言したかのログが残ることから、対面の打ち合わせを必要最小限に抑えられている。

 なお、Backlogは、ガントチャートでプロジェクトの進捗状況を可視化できるプロジェクト管理ソフトウェアである。各担当者の作業や完了期限を明確にし、進捗を把握することで、作業の遅延にいち早く気づけるようになる。チャットソフトと連携し、プロジェクト管理データを更新した際にチャットで通知できる。SaaS版とオンプレミス版がある(関連記事プロジェクト管理ソフト「Backlog」がSlackやChatworkと連携可能に)。

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