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キヤノンITS、銀行とのEDI接続「EDI-Master Cloud for AnserDATAPORT接続サービス」を提供

個別に通信回線を用意することなく銀行とEDI通信可能に

2023年5月8日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

キヤノンITソリューションズは2023年5月8日、クラウド型EDI(電子データ交換)サービス「EDI-Master Cloud」に、銀行との接続サービス「EDI-Master Cloud for AnserDATAPORT接続サービス」を追加したと発表した。同年5月15日から提供する。EDIを介して総合振込、給与振込、賞与振込、口座振替などを行っている企業に向けて提供する。個々の銀行との間で個別に通信回線を用意することなく、NTTデータが提供する金融機関向けファイル伝送サービス「AnserDATAPORT」を介して銀行と接続する。これにより、銀行との通信手段をINSネット(従来型EDI)からインターネット(広域IP網)へと容易に切り替えられる。価格(税別)は、月額10万円。別途、「EDI-Master Cloud」の契約が必要。販売目標は、EDIの製品・サービス全体で2025年までに年間35億円。

 キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)の「EDI-Master Cloud」は、SaaS型のEDI(電子データ交換)サービスである。Amazon Web Services(AWS)環境において、マイクロサービスアーキテクチャを用いて一から開発している。EDIプロトコルとして全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)やJX手順を利用可能であり、順次拡充する(関連記事キヤノンITS、クラウドEDI「EDI-Master Cloud」を提供、AWSマイクロサービス環境で新規開発)。

図1:「EDI-Master Cloud for AnserDATAPORT接続サービス」の概要(出典:キヤノンITソリューションズ)
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 今回、EDI-Master Cloudのオプションサービスとして、銀行との接続サービス「EDI-Master Cloud for AnserDATAPORT接続サービス」を追加した(図1)。EDIを介して総合振込、給与振込、賞与振込、口座振替などを行っている企業に向けて提供するサービスであり、銀行との通信手段をINSネット(従来型EDI)からインターネット(広域IP網)へと容易に切り替えられる。

 NTTデータが提供する金融機関向けファイル伝送サービス「AnserDATAPORT」を介して個々の銀行と接続する仕組み。AnserDATAPORTは、全銀TCP/IP手順・広域IP網に準拠したファイル伝送サービスであり、銀行ごとに個別の通信回線を用意することなく、閉域ネットワークサービス「Connecure」を介して複数の銀行とデータ交換が可能である。

 今回キヤノンITSが用意した銀行接続オプション(EDI-Master Cloud for AnserDATAPORT接続サービス)は、ユーザー企業とEDI-Master Cloudの間をファイル転送プロトコルのSFTPでつなぐ。EDI-Master CloudとAnserDATAPORTとの間を、キヤノンITSが用意した開通済みのConnecure回線でつなぐ仕組みである。

 ユーザー企業は、自社でConnecure回線を用意することなく、AnserDATAPORTを利用可能である。Connecure回線は、EDI-Master Cloudを利用しているほかのユーザー企業と共用で利用する仕組みであるため、個別に回線を敷設するよりも安価に使える。また、Connecure回線の敷設・運用はキヤノンITSが行うことから、AnserDATAPORTの運用負荷が減る。

 「2024年にINSネットの提供が終わり、固定電話網からIP網への移行が必要になる。銀行とユーザー企業との通信も、INSネットを使った従来型EDI(全銀TCP/IP手順)から、インターネットを使ったEDI(全銀TCP/IP手順・広域IP網)への切り替えが進んでいる。複数の銀行とインターネットEDIによる通信を始める用途を狙い、今回の銀行接続オプションを用意した」(同社)

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