新しいテクノロジーと共に、“be ambitious”マインドで!
2023年12月26日(火)CIO Lounge
日本を代表する百戦錬磨のCIO/ITリーダー達が、一線を退いてもなお経営とITのあるべき姿に思いを馳せ、現役の経営陣や情報システム部門の悩み事を聞き、ディスカッションし、アドバイスを贈る──「CIO Lounge」はそんな腕利きの諸氏が集まるコミュニティである。本連載では、「企業の経営者とCIO/情報システム部門の架け橋」、そして「ユーザー企業とベンダー企業の架け橋」となる知見・助言をリレーコラム形式でお届けする。今回は、日本ハムシステムソリューションズ 代表取締役社長でCIO Lounge正会員メンバーの田口 稔氏からのメッセージである。
2023年3月、ニッポンハムグループは北海道北広島市に、北海道日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」(写真1)を核とした「北海道ボールパークFビレッジ」を開業しました。「自分たちの町にボールパークを建設したい」。北広島市の皆さんは、新千歳空港と札幌の中間に位置する北広島に球場を誘致するために大変なご苦労されたと聞きます。その根底にあったのは文字通り、札幌農学校クラーク博士の「Boys, be ambitious(青年よ、大志を抱け)」の精神だったとのことです。
さて、1987年に日本ハムに入社後、IT部門に配属され、IT戦略部長を務めた私は2021年に日本ハムシステムソリューションズ(NHSS)の社長に就任しました。グループのシステム会社で従業員数は約200名。決して大きな会社ではありませんが、責任者として、(1)NHSSの経営基盤を強化、(2)グループの発展をITで加速・推進する、何よりも(3)従業員が真の幸せと生き甲斐を求める場とする、を実現しなければなりません。新型コロナが蔓延していた時期でもあり、どうすべきか思い悩みました。
数カ月の間、検討を尽くした結果、かっこいい言葉や耳障りのよいメッセージではなく、自身が仕事を通して得たことや感じたこと、想いを率直に発信しようと考えました。具体的には5つのチャレンジ項目(C)と「Think!」をスローガンとして発信したのです。同じ立場の皆様に少しでも参考になればと思い、概要を説明させていただきます(図1)。
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チャレンジ項目の一丁目一番地は、風通しのよい組織・風土を作るためには絶対に欠かせない「コンプライアンス」についてです。会社も個人も不幸となるハラスメントは、絶対に許さないとの思いを込めました。2つ目は、仕事を進める上で非常に重要となる「コミュニケーション」、3番目は、仕事を行き当たりばったりではなく、自身が主体的に計画を立て進めてもらいたいとの考えから「シナリオ」を掲げました。
4番目は、従来のやり方にこだわることなく、創造力を発揮しチャレンジグな目標に主体的に取り組んでもらいたいという意味を込めて「クリエイト」、最後の5番目は「コミットメント」としました。自分が立てた目標に執着心を持って達成してもらいたいという思いからです。Think!については説明不要かも知れません。自ら考えを尽くし、自分の言葉で遠慮せずに発信・主張して欲しいとの意図を込めています。
●Next:「社長雑談ミーティング」「タグトーーク!」「リモート職場参観」「社長通知簿」─従業員との距離を縮める施策
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