[オピニオン from CIO賢人倶楽部]

国が提供するDX推進施策を理解し、使い倒そう!

経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課 デジタル高度化推進室長 河﨑幸徳氏

2026年5月22日(金)CIO賢人倶楽部

CIO賢人倶楽部」は、企業における情報システム/IT部門の役割となすべき課題解決に向けて、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)同士の意見交換や知見共有を促し支援するユーザーコミュニティである。IT Leadersはその趣旨に賛同し、オブザーバーとして参加している。本連載では、同倶楽部で発信しているメンバーのリレーコラムを転載してお届けしている。今回は、経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課 デジタル高度化推進室長の河﨑幸徳氏によるオピニオンである。

 私事で恐縮だが、筆者は57歳からフルマラソンへの挑戦を開始し、70歳になった今もそれを続けている。この3月1日には「東京マラソン2026」に出場した。しかし結果は惨憺たるものだった。目標としていたサブ4.5(4時間半切り)達成はならず、自己ベスト更新は叶わなかった。

 なぜか。自身の現在地=実力を過信していた上に、急激な気温上昇という環境変化を想定した対策を怠り、後半は大幅なペースダウンを余儀なくされたからだ。事前の準備不足と変化への対応力の甘さを痛感し、悔しさを噛み締めながら帰路につくこととなった。

 さて、地方銀行でDX推進に携わっていた筆者は、縁あって68歳から経済産業省に勤務し、現在は企業DX推進施策に携わっている。日々DXのあり方を考える中で痛感するのは、企業におけるDX推進が、過酷な42.195kmあるいはそれ以上続く終わりのないフルマラソンに似ていることである。

 自社の現在地を客観的に把握する。目まぐるしく変わるビジネス環境を予測して迅速に対策を講じる──。こうした準備と柔軟性がなければ、たちまち息切れを起こしてしまう。気合いや精神論だけで走り切れるものではない。コースの全体像を把握し、客観的なデータに基づいてペースを配分し、経営と現場が一体となって変化に立ち向かい続ける覚悟が不可欠である。

国が提供する、「変革の旗手」に必要なギア(装備)の全体像

 CIOがIT部門の長に留まらず、「変革の旗手」としてDX推進をリードし続けるためには、適切なギア(装備)の活用も必要だ。つまり国が用意したDX推進施策のことである。

 具体的には「デジタルガバナンス・コード3.0~DX経営による企業価値向上に向けて~」という基盤の上に、企業規模やDXの熟練度に合わせて「DX推進指標」「DX認定」「DX銘柄」「DXセレクション」、そして「DX支援ガイダンス」といった施策が体系化されている(図1)。

図1:国が提供する企業DX推進施策の全体像(出典:経済産業省)
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●Next:DXのトップランナーを目指すための3ステップ

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