NTTデータ、Magic Moment、NTTデータ・スマートソーシングの3社は2024年6月14日、営業支援サービス「インサイドセールスBusiness Process Services(BPS)」を提供開始した。部門を横断したインサイドセールスの実現に向けて、オペレーション設計などの企画から実行、実行後の改善を含めた一連のサイクルをワンストップで提供する。販売目標は2025年までに30社。
NTTデータ、Magic Moment、NTTデータ・スマートソーシングの3社が提供する「インサイドセールスBusiness Process Services(BPS)」は、B2B営業組織における部門横断型のインサイドセールスを支援するマネージドサービスである(図1)。マーケティング部門とフィールドセールス部門の分断といった問題を解決する。同サービスのPoC(概念検証)では、営業担当者の生産性が1.5倍改善したとしている。
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インサイドセールスBPSでは、部門間連携を促進するオペレーション設計などの企画と実行、実行後の改善を含めた一連のサイクルをワンストップで提供する。これにより、部門を横断した売上創出プロセスを円滑化し続けるとしている。企画、実行、改善のいずれかをクライアントと分担するパターンにも対応可能である(図2)。
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企画フェーズでは、マーケティング部門とフィールドセールス部門の連携を見据えてオペレーションを設計し、基盤を構築する。メール、電話、オンライン会議などの手段を使って中長期で顧客フォローを重ねるインサイドセールスの性質を踏まえ、Magic Momentの営業支援ツール「Magic Moment Playbook」を用い、見込み客の属性・状況に応じたアクション先や取るべきアクションを提示する。中長期での顧客フォローを半自動化し、成果につながる行動パターンを構築する(図3)。
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実行(オペレーション代行)フェーズでは、AIやRPAなどのIT知識や解約抑止などのインサイドセールスの業務知見・経験が豊富な人材をアサインする。営業事務処理などの営業バックヤード業務に対しても、ITを活用した効率化やBPOによる巻き取りを実施する。また、オペレーションを代行・分析しながら「部門横断での売上最大化に寄与しているか」という観点で、企画・実行・改善の一連のサイクルを改善ループとして回す。
「B2B企業においては、フィールドセールス部門の業務過多、マーケティング部門とフィールドセールス部門の連携が進まないなどの問題が発生している。問題の解消に向けて両部門を仲介するインサイドセールス部門を導入しても、受注につながらないアポイントメントの増加など、問題の悪化を招くケースもある」(3社)
こうした問題に対して、米国企業を中心に、RevOps(Revenue Operations)の導入が進んでいるという。RevOpsとは、マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなどの複数部門の統合性を重視し、売上最大化を目指す活動である。今回のサービスのPoCでは、営業担当者の生産性が1.5倍改善したほか、マネジメント工数や育成工数の削減などの効果を確認できたという。