デジタルによる効率化が進む現代社会では、合理化や自由の名の下に、礼儀や作法、美しい日本語といった大切なものが軽んじられているように感じる。2025年は昭和100年の節目にあたり、改めて教育の本質を見つめ直し、日本語、哲学、倫理、道徳、アート、宗教、武芸など、人としての基礎を築く教育の重要性を考える必要があるのではないだろうか。2024年後半に鹿児島県を訪れたときに、さまざまに思いを巡らしたことを書き連ねてみる。
読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
さて、ここからはいつもの“である調”でお届けする、2024年後半、鹿児島県薩摩半島の知覧町を訪ねる機会があった。終戦間際の沖縄戦に、陸軍航空隊の特攻として飛び立った若者たちの思いを知りたかったからである。きっかけは知人からの紹介で観た『消せない約束』という映画だった。
この映画は、記憶を失いタイムスリップして沖縄の海に流れついた特攻青年と、特攻機の整備兵だった祖父を持つ青年との出会いから始まる。特攻青年はやがて記憶を取り戻し、戦後の日本が日本らしさを失わずに発展していることを見届けつつ、生き残り老いた特攻仲間と共に靖国の仲間に伝えに帰っていくラストシーンで終わる。
知覧の特攻平和会館で感じたこと
事務所が靖国神社に近いこともあり、筆者は時々参拝したり遊就館を訪問したりしている。しかし、戦争や特攻隊について正当化されたり美化されたりすることを極端に嫌っており、特攻隊を自分の感覚で確かめたく、仲間と知覧にある特攻平和会館を訪れた。日曜日だったせいか、団体バスで来られている年配の方々やリュックを背負ったインバウンドの方、若いカップルなど多くの人が訪れていた。
特攻平和会館の手前には、三角兵舎と呼ばれた半地下の建物があった(写真1)。特攻隊員が出撃の前夜に過ごした質素な兵舎である。ここで仲間と最後の酒を酌み交わし、遺書や家族宛の最後の手紙をしたためたという。三角兵舎は復元されたものだったが、見学しただけで一気に出撃前夜の様子が浮かび、胸が詰まる思いだった。
写真1:特攻平和会館の手前にある三角兵舎拡大画像表示
●Next:最後の手紙には、美しく流麗な日本語が綴られていた
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