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東陽テクニカ、フィンランドIQMの量子コンピュータを販売、5量子ビット機は約2億円

2025年8月6日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

東陽テクニカは2025年8月6日、フィンランドIQM Quantum Computersの量子コンピュータシステムを販売開始した。超電導方式を利用した量子ゲート型コンピュータで、5量子ビットのエントリーモデル「IQM Spark」と20/54/150量子ビットの上位モデル「IQM Radiance」の4機種をラインアップする。価格はIQM Sparkが約2億円。

 東陽テクニカは、フィンランドIQM Quantum Computersが開発した量子コンピュータシステムを販売開始した。超電導方式を利用した量子ゲート型コンピュータで、5量子ビットのエントリーモデル「IQM Spark」(写真1)と20/54/150量子ビットの上位モデル「IQM Radiance」の4機種をラインアップする。価格はIQM Sparkが約2億円(表1)。

写真1:「IQM Spark」(5量子ビット)の外観(出典:東陽テクニカ)
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 オンライン型のサービスではなく、オンプレミス環境にコンピュータ本体を設置して機密性の高いデータを社外に持ち出すことなく運用できる。広域ネットワークを介さないため、リアルタイム性が求められる処理にも適する。

 東陽テクニカによると、IQMの量子コンピュータは、世界8カ国で10件以上の納入実績がある。5量子ビットのIQM Sparkは、大学・研究機関を中心に量子技術教育や人材育成に活用されている。20/54/150量子ビットのIQM Radianceは、欧州を中心にセキュリティ、材料科学、創薬、環境工学など各分野での研究で使われているという。

 販売開始に合わせて東陽テクニカは、2025年8月6日付で量子技術に特化した専門組織「量子コンピューティング・カンパニー」を設置した。当初は5~6人体制でスタートし、2030年時点で40~50億円程度の売上規模を目指す。

表1:量子コンピュータ「IQM Spark」および「IQM Radiance」の概要(出典:東陽テクニカ)
製品名 IQM Spark IQM Radiance
量子ビット 5 20 54 150
底面サイズ(cm) 125×315 130×526 130×526 130×526
最低天井高(cm) 290 290 290 290
最小荷重耐容量(kg/m^2) 800 1000 1000 1000
平均総電気消費量(kW) 11 24 26 30
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東陽テクニカ / 量子コンピュータ / 量子ゲート / 研究機関 / 教育プログラム / フィンランド

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