米IBMは2025年10月7日(米国現地時間)、AIシステムアクセラレーターカード「IBM Spyreアクセラレーター」を発表した。「IBM z17」「LinuxONE 5」用を同年10月28日から、「Power11」用を同年12月上旬から提供する。OSはいずれもRed Hat Enterprise Linux 9。
米IBMの「IBM Spyreアクセラレーター」(写真1)は、AI処理を高速化するアクセラレーターカードである。メインフレーム「IBM z17」と「LinuxONE 5」、およびPowerサーバー「Power11」のPCI Express拡張バスに装着して利用する。ドライバやミドルウェアが動作するOSはいずれもRed Hat Enterprise Linux 9である。

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32個のアクセラレーターコアと、256億個のトランジスタを搭載したSoC(システムオンチップ)として実装した。5nmプロセスルール設計で、消費電力は75W。z/LinuxONEでは最大で48個、Powerでは最大で16個搭載する。
AIアクセラレーターカードにより、z/LinuxONE/Power上にデータを保持しながら、大規模なAI活用が可能になるとしている。IBMは、不正検知や小売業の自動化といった予測型のユースケースを挙げている。