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福島県昭和村、ドローンを使った熊対策を開始、目撃情報から探索して位置情報を取得

2025年12月1日(月)IT Leaders編集部、日川 佳三

福島県昭和村は2025年12月1日、ドローンを用いた熊対策を同年10月に開始したと発表した。同年7月、山岳遭難対応や設備点検を目的にNTTドコモビジネスのドローン「Skydio X10」を導入しており、今回、利用範囲を広げて熊対策に取り組んでいる。

 福島県昭和村は、2025年7月に、NTTドコモビジネス(2025年7月にNTTコミュニケーションズから社名変更)のドローン「Skydio X10」を導入し、山岳遭難や設備点検で運用している。

 同年10月からドローンの運用範囲を広げて、熊対策にも用いている。ドローンによる探索で熊を早期に発見するなど、効率的な対策に取り組んでいる(写真1)。

写真1:導入したドローンと、ドローンがカメラで捉えた熊の映像(出典:福島県昭和村)
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 以下は熊対策にドローンを活用する流れである。

  1. 昼夜問わず昭和村内の熊目撃情報を受け、ドローンで探索する
  2. 現地に熊などがいる場合、ドローンが搭載するスピーカーで熊を追い払ったり、ドローンの位置情報をもとに罠を設置したりする
  3. 熊出没ポイントを「有害鳥獣ダッシュボード」にプロットし、村内で情報を共有する

 これまでに、約14分のフライトで熊1頭、猪3頭を発見したケースがあった。「従来の熊探索と比べて、安全面が高まったほか、効率も上がった」(福島県昭和村)という。

 Skydio X10は、可視光カメラだけでなくサーマルカメラを搭載しており、これらの併用で熊を発見しやすくなる。可視光と赤外線の照明機能により、有害鳥獣が活動しやすい夜間でも飛行しやすいという(写真2)。

 また、機体やカメラの緯度経度情報(位置情報)を得られるので、罠の設置や住民への情報伝達に役立つ。熊発見時はスピーカーを使って音で追い払うこともできる。

写真2:熊出没ポイントを地図上で共有する「有害鳥獣ダッシュボード」と、サーマルカメラで捉えた獣道(出典:福島県昭和村)
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