[事例ニュース]
セブン-イレブン、レベル2自動運転のトラックで関東-関西間の輸送を実証
2025年12月1日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
セブン-イレブン・ジャパン(本社:東京都千代田区)は2025年12月1日、自動運転トラックを用いた長距離輸送の実証を開始すると発表した。三井物産流通グループ(MRG)および自動運転システムを開発するT2と共同で取り組む。東名高速道路綾瀬スマートICから名神高速道路尼崎ICまで、レベル2自動運転(アクセル・ブレーキ、ステアリングをシステムが制御し、ハンドル手放しで自動走行)を検証する。
セブン-イレブン・ジャパンは、自動運転トラックを用いた長距離輸送の実証を、2025年12月1日~2026年4月の期間で計3回実施する。自動運転トラックによる長距離走行の実現性、自動運転を導入した場合の配送に要する時間、自動運転を組み込んだ運行オペレーションの有効性を検証する(写真1)。
写真1:三井物産流通グループの物流拠点でセブン-イレブンの商品を積載するT2の自動運転トラック(出典:セブン-イレブン・ジャパン、三井物産流通グループ、T2)拡大画像表示
埼玉県の物流拠点から兵庫県の拠点まで、プライベートブランド「セブンプレミアム」の常温商品を輸送する。この際に、東名高速道路綾瀬スマートICから名神高速道路尼崎ICまで、レベル2の自動運転(アクセル・ブレーキ、ステアリングをシステムが制御し、ハンドル手放しで自動走行)を実施する。
実証を、三井物産流通グループ(MRG)および自動運転システムを開発するT2と共同で行う。MRGは、物流拠点の提供、積込み、荷卸し、運行スケジュール管理、輸送前後のオペレーションを含む物流を統括する。T2は、自動運転トラックを提供し、走行データの収集・分析、技術検証を実施する。
T2は、2027年度にレベル4自動運転(特定条件下で、ドライバーが介入せずシステムがすべての運転操作を実行)のトラックによる幹線輸送サービスの提供を目指している。3社はセブンプレミアム商品をMRGが輸送する場面で、T2の自動運転トラックの導入を検討してきた。その取り組みの端緒として今回、レベル2自動運転トラックを用いた実証に取り組む。
バイオ燃料で環境負荷を低減
環境経営実践の一環として、実証で使う自動運転トラックの燃料にバイオ燃料を利用する(写真2)。セブン-イレブンは、地域の学校給食や一般家庭などから回収した使用済みの食用油を原料にしたバイオ燃料を軽油に混合した「B5軽油」を店舗配送車に試験導入している。この取り組みを拡大し、自動運転トラックにも適用する。
写真2:自動運転トラックの燃料にはバイオ燃料を利用する(出典:セブン-イレブン・ジャパン、三井物産流通グループ、T2)拡大画像表示
レベル4に向けてT2が設置を進める「切替拠点」(高速道路での自動運転と、一般道での有人運転を切り替えるために、ドライバーがトラックに乗り降りする拠点)の敷地内に、B5軽油などの給油スポットを設置する。こうして、環境に配慮した輸送を実現できるかを検証する。

































