[市場動向]

NEC、Webブラウザを自動操作するAIエージェント「cotomi Act」を開発

社員のブラウザ操作から業務の暗黙知を抽出し、自然文の指示で操作を自動実行

2025年8月28日(木)IT Leaders編集部、日川 佳三

NECは2025年8月27日、Webブラウザを自動操作するAIエージェント技術「cotomi Act」を開発したと発表した。Webブラウザの拡張機能として動作する。ベテラン社員のWebブラウザ操作から業務の暗黙知を抽出し、自然文の指示からブラウザ操作を自動実行する。2026年度中のサービス提供を目指している。

 NECが開発した「cotomi Act(コトミ アクト)」は、Webブラウザを自動操作して業務を遂行するAIエージェント技術である。Webブラウザの拡張機能として動作する。ベテラン社員のブラウザ操作から業務の暗黙知を抽出し、自然文の指示からブラウザを自動操作する(図1画面1)。

図1:Webブラウザを自動操作して業務を遂行するAIエージェント「cotomi Act」の概要(出典:NEC)
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画面1:Webブラウザ拡張として動作する「cotomi Act」を用いて最新情報を調査しチーム内に共有する例(出典:NEC)
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 対話やヒアリングなどでも習得が困難な暗黙知を、Webブラウザの操作履歴やログなどの行動履歴から抽出し、意味や背景まで理解したうえで形式知化する。曖昧な指示に対しても、暗黙知の中から必要な知識を見分けることができるという。これにより、汎用のAIエージェントでは遂行しにくい専門性の高い業務も、高精度かつ自律的に実行できると謳っている。

 NECによると、cotomi Actは、Webサイトを自動操作するAIエージェントのベンチマークプログラム「WebArena」において、人間の成功率(78.2%)を超える80.4%を達成している(図2)。

 同プログラムは、ECサイトや掲示板、コラボレーション開発、コンテンツ管理、地図検索などを対象に、AIが自然言語の指示どおりに、サイト/ブラウザを操作できるかを評価する。「ページ遷移やフォーム入力などの操作が求められるため、AIにとって難易度が高い」(NEC)。

 NECは、cotomi Actを2026年度中にサービス提供することを目指している。

図2:Webエージェントのベンチマーク試験「WebArena」の結果。人間によるタスク成功率を超えたとしている(出典:NEC)
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