[新製品・サービス]
製造業SIのNagarro、IoTシステムの構築支援を開始、建機/ロボット位置測位システムと設備保全クラウドを提供
2026年2月24日(火)IT Leaders編集部、日川 佳三
独Nagarroの日本法人は2026年2月24日、強みの製造業向けSI事業を拡充し、設備保全などのIoTシステムの構築サービスを提供開始したと発表した。同年2月からGPSが使えない屋内でもフォークリフトなどの建機や産業ロボットの位置を正確に測位するシステムを提供。同年3月からは設備保全IoTクラウドサービスを国内で開始する。
独Nagarro(ナガーロ)は、ドイツ・ミュンヘンに本社を置く、世界39カ国・1万7700人の従業員を擁するデジタルエンジニアリングベンダーである。AI、クラウド、IoTを駆使した製造業や官公庁向けのITコンサルティング、システム構築・保守・運用サービスを提供している。エンジニアが多数を占めるテクノロジー企業であり、1万7700人のうち1万2000人がインドに在籍し、アジャイル開発やAIを駆使した開発を強みにしているという。
同社の日本法人は、製造業を中心に、ユーザーの要求に応じたスクラッチ開発のほか、業務アプリケーションの導入支援などを提供している。今回、これまで国内で提供していなかったIoT系システムの構築サービスの展開を始める。フォークリフトなど建機や産業ロボットの位置を正確に測位するシステムと、設備保全IoTクラウドサービスの2つがメインとなる。
GPS使用不可の建機の位置を正確に測位
まず、建機の位置を正確に測位するシステムについて。GPS情報が使えない屋内でもフォークリフトなど建機や産業ロボットの位置を正確に測位可能なシステムを、2026年2月より提供を開始した(図1)。
図1:2026年2月から提供している、GPSが使えない屋内でもフォークリフトなどの位置を正確に測位するシステムの概要(出典:Nagarro)拡大画像表示
写真1:Nagarro マネージングディレクター 日本事業本部長の和久田典隆氏拡大画像表示
東京都を拠点とするロボット技術企業のGuide Roboticsが開発したシステムで、同社と販売代理店/実装パートナー契約を結んでいる。Guide Roboticsは、Visual SLAM(自己位置推定と環境地図作成の同時実行)と屋内測位システム(IPS)に知見を持つ。建機に搭載されたカメラが倉庫内に設置したQRコードを捉えることで、センチメートル単位の精度で正確な位置を捉える。
建機の位置とピッキング情報をリアルタイムで照合することで、渋滞箇所やアイドリング時間の特定、ルートの最適化、危険な運転挙動の検知などが可能になる。可視化による稼働率の向上や、倉庫の安全性や生産性の向上につながる。
Nagarro マネージングディレクター 日本事業本部長の和久田典隆氏(写真1)はGuide Roboticsとの提携について、「Vertical AI(業界特化型AI)」の取り組みを強化し、実用的な技術を通じて業界の課題を解決する」と説明した。Nagarroのコンサルタントは、倉庫現場のチームと連携して根本原因を特定し、Guide Roboticsの技術をWMS(倉庫管理システム)やERPなどと統合することで、データ主導型のオペレーションを構築する。
ロボットの劣化や異常を故障前に検知
一方の設備保全IoTクラウドサービスは、独Nagarroがグローバルで提供しているサービス。これを国内で2026年3月から提供する(図2)。
図2:2026年2月から提供する、設備保全IoTクラウドサービスの概要と事例、画面(出典:Nagarro)拡大画像表示
写真2:Nagarro アソシエイト・ディレクターの島田玲南氏拡大画像表示
Nagarroでアソシエイト・ディレクターを務める島田玲南氏(写真2)は、同サービスのユースケースとして、溶接ロボット3000台を保全している製造業の活用例を挙げた。振動センサーで振動を監視してアラートを出すことで、ロボットの劣化や異常を故障前に検知する。
同サービスは、紙帳票のOCR取り込みによるデータ入力フォームとワークフローの構築などのローコード開発機能を備えており、簡単に設備保全アプリケーションを構築できるとしている。「設備保全に課題を持つユーザーが多い」(島田氏)ことから、国内でも提供を始めることにしたという。
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