2009年に設立したユーザー会のニューフェース 会員の意見を聞き本格的な活動が始まる データ量増加に伴い、飛躍的に進化を続けるストレージ製品とその周辺テクノロジー。そのストレージ業界の最大手として市場を牽引するのが米EMCだ。日本法人が設立されて丸15年が経った2009年7月14日、EMCジャパンにユーザー会が発足した。
不透明な経済環境が続く今の時期に、EMCジャパンがユーザー会を発足したのには理由がある。第1に元富士通の経営執行役であった諸星俊男氏が2007年に同社社長に就任したことだ。当コラムの第1回目でも紹介したが、富士通にはファミリ会という長い歴史を持つユーザー会がある。そんな環境にいた諸星社長は、EMCジャパンにユーザー会が存在しないことに驚いたという。
実は同社でもユーザー会を組織しようという動きは何度かあった。なかなか実現しなかったのは、以前の同社はストレージベンダーとしての色合いが濃く、ユーザーの意見を聞いてビジネスをする機会が少なかったからだという。しかし昨今では、同社は単なるストレージベンダーという位置づけではなく、「情報インフラストラクチャの全体最適化を図るソリューションベンダー」を標榜する。情報インフラに関するコンサルティングも強化しており、ユーザー企業との直接的な付き合いが増えてきた。つまりユーザーにとってもパートナー的な役割を担うようになってきたのである。
それにより、ユーザー企業側のEMCに対する意識も変わった。仮想化やクラウドコンピューティングをはじめ、情報インフラを構築する上で欠かせない最先端テクノロジーについて、EMCジャパンに直接、聞きたいというニーズが大きくなってきたのだ。
機が熟したことと諸星社長の強いリーダーシップが相まって、ユーザー会の発足が実現したというわけだ。
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