NECは2010年5月26日、基幹業務サーバACOSシリーズ「i-PX9000」において、従来に比べ、設置面積を半減し、かつ消費電力を約20%低減した新モデル「i-PX9000モデルS300」を製品化し、同日より販売活動を開始したことを発表した。
新製品「i-PX9000モデルS300」は、従来のACOS-4中型機「i-PX9000モデルS200」の後継機種で、最下位機種の「i-PX9000モデルS311」から最上位機種「同S3A4」まで計13機種がラインナップする。同社が新たに開発した基本ソフトウェア「ACOS-4/MX」を搭載しており、ACOSシリーズのデータベースとオープン系のデータベースのシームレスな利用を可能にする。
あわせて、「i-PX9000」用の中小型ストレージとして、ベストエフォート型WAN回線に対応し安価な災害対策システムの構築に最適な「iStorage A2700」も製品化された。
新製品の特長は以下のとおり。
◆ACOSシリーズ新製品「i-PX9000モデルS300」
- 省電力・省スペース化
主要コンポーネントの実装最適化に加え、電気チャネルと光チャネルの各I/Oプロセッサを統合した「統合I/Oプロセッサ」を新たに開発。これにより、従来、本体に外付けしていたI/Oプロセッサ筐体が不要となり、従来比、設置面積を半減、消費電力を約20%低減。 - 新基本ソフトウェア「ACOS-4/MX」を搭載
新たに開発した基本ソフトウェア「ACOS-4/MX」を搭載。これにより、オープンシステムとの親和性をさらに向上。従来のACOS-4上の基幹データベースをオープンサーバからダイレクトにアクセスする機能に加えて、新たに、オープンサーバ上のデータベースをACOS-4からダイレクトにアクセスする機能を提供。データベースがACOS-4、オープンシステムのいずれにあってもシームレスなデータ処理が可能となる。
◆中小型ストレージ新製品「iStorage A2700」
災害対策ソリューションの遠隔バックアップ機能について、従来の帯域保証された広帯域WAN回線だけでなく、今回新たに低価格なベストエフォート型のWAN回線に対応。夜間バックアップなどのリアルタイム性を求めないバックアップ業務に適用することで、運用コストを抑えた遠隔バックアップが可能となる。
「i-PX9000モデルS300」のシステム価格(標準レンタル料金)は、月額216万円(税別)から。2010年6月30日から出荷される予定。