[市場動向]

システムインフラに残された最後の効率化分野─PC環境 (PART1)

2010年8月31日(火)

「置き換え」から「戦略的展開」へ 長年にわたってほとんど放置状態にあるリソースの無駄と、なかなか現実解を見出せない管理コストの抜本的な軽減策。企業のPC環境には改善の余地がまだたくさん残っている。システムインフラ最後の効率化を果たせるかどうか、その鍵を握っているのがクライアント仮想化である。栗原 雅(編集部)

[実情]
事実上、手付かずのPC環境 増え続ける未使用リソース

ここ数年、仮想化技術によってシステムインフラは大きな進化を遂げた。サーバー統合が急速に進展したのは周知の通りだ。ストレージもしかり。ディスク容量を実際より大きく見せてシステムに割り当てる技術などの実装が進み、有効活用が可能になった。この動きはネットワーク領域におよび、1つの通信装置や通信ポートを論理的に複数に見せたり、複数を束ねて1つに見せたりする技術が広がって管理しやすくなった。

システムインフラの大半については、リソースの無駄を排しながら管理効率を高める動きが定着しつつあると言えよう。そんな中、リソースや管理の効率化という点で事実上進展していない分野がある。投資控えやWindows Vista“飛ばし”でリプレース待ちになってきたPC環境だ。

CPUとメモリーが稼働していない時間や空のディスク領域など、企業のPC環境には未使用の部分が多い。その一方で、PCのCPU性能は上がり、搭載するメモリーとディスクの容量は増え続けている。100台、1000台といった台数単位で調達する発想から脱却しないままPCリプレースに臨めば、リソースの無駄は自然と増えることになる。

[課題]
単なる「置き換え」では変わらないPC管理コスト

PCの価格性能比が以前より上がったという理由で導入費用には目をつぶっても、管理コストの負担をいつまでも許容する企業は多くないはずだ。

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