シリコンバレーには“マフィア”にも似たベンチャービジネスの起業家集団が存在する。多くは、先進ハイテク企業で腕を磨いてからスピンオフし、仲間と一緒に起業する。前編に続き今回は、Googleマフィアと、Facebookマフィア、Twitterマフィアを紹介する。
米国では、同じ会社に勤めていた者同士を、学校同様に「同窓生(alumni:アラムナイ)」と呼んでいる。起業時にも、この同窓生が上手く機能する。起業のための資金は、それまで務めていた会社の持ち株を換金したり、ベンチャーキャピタリストからの投資を募ったりするが、同窓生にベンチャーキャピタリストがいれば話は早いからだ。技術者を募るにしても、資金を募るにしても人脈が大きく功を奏する。
VCを多数設立しているGoogleマフィア
1998年に設立されたGoogleは、その7年後の2004年に株式を公開した。以後、同社の株価は着実に上がり続けている(図1)。設立当初にストックオプションなどによって数千株を所有した同社の従業員は今日、その持ち株を売れば豪邸が建つだろう。
図1:Googleの株価の推移
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