前回まで、シンクライアントの主流となりつつあるVDIの仕組み、およびVDI導入によって享受できるメリットとデメリットについて解説してきました。今回は、最も重要となるコストの視点から解説します。
VDIは、さまざまなメリットを企業にもたらしますが、コストもそれなりに掛かります。導入費用を理由に、導入を逡巡している読者も少なくないでしょう。今回は、VDI導入に必要なコストを見てみましょう。その後、投資対効果の考え方も紹介します。
記事内の数字は、ネットワンが過去に手掛けた案件などを元に算出しています。実際には、要件や構成、規模によって変わるため、あくまで目安として下さい。
単純な初期費用では物理PCにかなわない
図1は、VDIの初期導入費用の内訳を示したものです。VDIは、仮想インフラにデスクトップを集約、運用します。よって、まず、仮想インフラを用意しなければなりません。サーバーやストレージ、VDIソフトのライセンスを購入する必要があります。

次に、Windows OSのライセンスを用意します。VDI環境でWindows OSを利用する場合、Windows VDA(Virtual Desktop Access)と呼ぶライセンスが必要です。(※)VDAは、サブスクリプション型のライセンス。定期的に更新料を支払うため、物理PCの買い切りライセンスと比べるとやや割高です。
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【次ページ】目的の明確化が、投資対効果算出のコツ
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