[事例ニュース]

奈良先端大、Hadoop基盤を活用して先端研究を推進へ

2014年6月26日(木)IT Leaders編集部

奈良先端科学技術大学院大学は、Hadoop実行基盤を構築し、2014年度から活用している。合わせてネットワークを強化し、大容量のデータアクセスが必要となる先端研究を支援することを目指す。構築を担当した伊藤忠テクノソリューションズが、2014年06月25日に発表した。

情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の3学部からなる同大は、研究・教育を高度化するためコンピューティング環境の整備に力を入れている。今回、Hadoop実行基盤を導入。大量の非構造化データを分散処理する環境を整えた。

新たなコンピューティング環境は、ビッグデータ専用の大容量データ処理ノードのほか、大規模物理ノード、超並列演算ノードなどからなる。これらをI/O仮想化コントローラで収束。InfiniBandと仮想イーサネットを相互接続させる装置を導入することにより、可用性を高めた。

ネットワークも刷新した。IPv4/IPv6によるIPスイッチング、MPLS (Multi Protocol Label Switching)、VPLS4 (Virtual Private LAN Service)による仮想ネットワークを構築。3研究科棟間を100Gbps、学内にある建屋の各フロアを20Gbpsで接続する。このほか、40Gbpsで学外接続する境界ルーターやOpenFlow対応スイッチ、複数の組織がリソースを共用するための環境を提供するVXLANといった新技術も採用した。

今回のシステム刷新を機に、遠隔地とのデータバックアップを開始した。コンテナ型データセンターを活用し、沖縄科学技術大学院大学と接続。相互バックアップを実施している。

【プロジェクトの概要】
ユーザー名 奈良先端科学技術大学院大学
業種 文教
導入システム 全学情報環境システム、高度統合情報基盤ネットワークシステム
導入目的 学内研究の高度化
導入時期 2014年度
主な利用製品 「Oracle Big Data Appliance」(大容量データ処理ノード)、「HP Moonshot System」(大規模物理ノード)、「HP ProLiant SL6500 Scalable System」(超並列演算ノード)、「Oracle Fabric Interconnect」(I/O仮想化コントローラ)、「Oracle ZFS Storage ZS3-2」(ストレージ)、「EX9200シリーズ」(ジュニパーネットワークス製の100Gbpsスイッチ)、「Apresia13200シリーズ」(日立電線製の10Gbpsスイッチ)
関連キーワード

大学 / Hadoop / OpenFlow / IPv6 / アプライアンス / 奈良先端科学技術大学院大学 / 教育機関

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