2014年11月27日、IT Leadersフォーラム「ハイブリッドクラウド─“真の機動力”を具現化する最新解とは─」が都内で開催された。当日のプログラムにおいてビットアイルは、キャリアニュートラル、クラウドニュートラルを貫く同社のサービスが、顧客に対してどのような価値をもたらすかについて来場者に熱く語りかけた。
ハイブリッドクラウドを活用する4つの“進化形”とは
一口にハイブリッドクラウドといっても様々な利用形態がある。高倉氏は、ハイブリッドクラウドにおける次のような4つの“進化形”を示した。
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第1は、オンプレミスの物理環境で不足するリソースの調達を目的としたハイブリッドクラウド。厳格なセキュリティと安定したパフォーマンスを従来どおりオンプレミスの物理環境で担保しつつ、リソースの柔軟な拡張性を獲得することができる。
第2は、プライベートクラウドとパブリッククラウドを連携させたハイブリッドクラウドである。プライベートとパブリックの双方のクラウド環境をシームレスにつなぎ、リソースプールの共有化とシステムの相互運用を実現する。
第3は、パブリッククラウド上で運用しているシステムのハイブリッド化だ。クラウドファーストの考え方が浸透し、様々なシステムを最初からパブリッククラウド上に構築する企業が増えてきた。しかし、スモールスタートで運用を開始したシステムが、その後の本格的なサービス展開とともに規模が拡大し、従量制のコストが見合わなくなったり、セキュリティやパフォーマンスの問題が顕在化したりする場合がよくある。
「そうしたケースにおいて、パブリッククラウド上で運用しているシステムの一部を、適宜プライベートクラウドやオンプレミスの物理環境に巻き戻すのです。これにより、規模に応じたコスト最適化や厳格なセキュリティの確保、最適なリソース活用によるパフォーマンスの安定化を図ることができます」(高倉氏)。
第4が、プライベートクラウドに複数のパブリッククラウドを連携させる利用形態だ。昨今、多くのクラウドサービス事業者から、ビッグデータ分析のプラットフォーム、動画配信を担うメディアサービス、グローバル標準のCRM/SFAなど、有益なソリューションがPaaS やSaaSとして提供されている。「これらの特化されたパブリッククラウドのサービスを適材適所で採用し、プライベートクラウドと組み合わせることで、企業ごとの目的に沿った全体サービスを構築します」(高倉氏)。
東京都心に立地したDCならではの低レイテンシー&低コストのネットワーク、キャリアニュートラル、クラウドニュートラルといった特徴を持つビットアイルだからこそ、上記のような多様なハイブリッドクラウドの活用形態に対応できる。「お客様の拠点システム、ビットアイルDC内システム、さらには他社クラウドまで柔軟に連携する、クラウドの最適活用のためのインフラを提供します」と高倉氏は強調した。