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[ハイブリッドクラウド時代必修ITインフラの基礎知識]

【第2回】次世代ITインフラへの鍵となる「仮想化+分散処理」

2015年7月21日(火)本橋 信也(クラウディアン取締役COO)

ビッグデータ活用やIoT(Internet of Things:モノのインターネット)への取り組みはもはやITマターではなく、ビジネスマターになりました。そこでは前回指摘したように、クラウドコンピューティングを前提にしたITインフラ(IT Infrastructure)の構築が企業においても求められます。今回は、クラウド型のITインフラのコアテクノロジーである「仮想化+分散処理」について説明します。

【仮想化(Virtualization)の定義】

 コンピュータのリソースを抽象化すること。CPUやメモリー、ディスク、ネットワークインタフェースなどといった物理的な特性を隠ぺいし、本来は別の形で存在しているものを、利用者が求める形に見せること


【分散処理(Distributed Computing)の定義】

 ネットワークで接続された複数の装置に仕事を分担させて、1つの巨大な装置で処理するのと同様の結果を得るための考え方や、その仕組み


次世代ITインフラでは利用者は物理的リソースを意識しない

 そもそも、仮想とは「本来ないものを存在するかのように見せる」ことです。
現在、「仮想化」という用語は種々の文脈で使われています。それを実現するための技術も1つではなく、適用領域によって様々です。

 ネットワークであれば、物理的なネットワーク通信装置を隠ぺいしながら通信経路を柔軟に制御したり、多数の利用者が共有しているにもかかわらず特定の利用者が専有しているかのように通信経路を提供したりするのが仮想化です。ストレージであれば、単体のストレージ装置の物理構成を隠ぺいしたり、物理的な制約を拡張して見せたり、逆に複数のストレージ装置を統合して、あたかも1つの巨大なストレージ空間のように見せることが仮想化です。

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