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[ハイブリッドクラウド時代必修ITインフラの基礎知識]

【第10回】DR/BCにはマルチデータセンターが不可欠

2015年11月10日(火)本橋 信也(クラウディアン取締役COO)

ハイブリッドクラウド時代の次世代ITインフラでも、DR(Disaster Recovery:災害復旧)/BC(Business Continuity:事業継続)対策のために複数のデータセンターが必要になります。パブリックなクラウドサービスを活用しながらも、外部には預けられない重要なデータはオンプレミスに保存することになるからです。さらに、単なるバックアップ用のデータセンターを追加するのではなく、複数のデータセンターを一体運用できる「マルチデータセンター対応」が求められます。

マルチデータセンター(Multi Datacenter)の定義:

複数のデータセンターのITインフラリソースをネットワーク経由で共有するクラスターを構成し一体運用すること、およびその仕組み


ハイブリッドクラウド時代にも複数のデータセンターが必要

 前回、次世代ITインフラにおけるデータ保護について説明しました。ただし、そこで取り上げたのは、サーバー内蔵のハードディスクやサーバー自体に障害が起こってもデータを消失することなく保護する仕組みでした。いずれも、1つのデータセンター内で起こり得るリスクです。

 これに対し、「マルチデータセンター」は、複数のデータセンターがITインフラのリソースを共有することで、仮に1部のデータセンターに障害が発生してもデータを保護し、かつサービスを継続するための仕組みです。

 クラウドサービスは、「いつでも使える」という可用性の高さがメリットの1つです。それが提供できるのは、マルチデータセンター対応をしているからです。なので、クラウドサービスを DR(Disaster Recovery:災害復旧)/BC(Business Continuity:事業継続)対策として活用することは有効な方法です。ちなみに、DRは災害が起きた際にITシステムを復旧できることであり、BCはDRを含め事業を継続するためのプロセスや手順のことです。

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