[経営者をその気にさせる―デジタル時代の基幹システム活用戦略]

DCMとSCMの連携を考える【第9回】

2018年7月11日(水)青柳 行浩(NTTデータ グローバルソリューションズ ビジネスイノベーション推進部 ビジネストランスフォーメーション室 室長)

前回に引き続き、「重要ポイント」の業務に対して、デジタル化の4つの対応機能を適用させることで、基幹システムがどのように変わっていくか、今回はDCM(Demand Chain Management)およびSCM(Supplu Chain Management)の連携について考えてみよう。

デリバリー前後のプロセスが含まれるDCMプロセス

 製品・サービスのライフサイクル上で考えると、SCMプロセスが製品・サービスを顧客にデリバリーするプロセスであったのに対して、DCMプロセスは、⑤保証・保守プロセスにはデリバリー後のプロセス(製品・サービスに関する問い合わせやクレームの対応、修理に対するメンテナンス、オプション等による機能アップ・改善及び回収・リサイクルなど)、⑥営業管理プロセスにはデリバリー前のプロセス(顧客が自社の製品・サービスの選定支援)が含まれている(図1)。

図1:DCMおよびSCM連携
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 デリバリー前ではDCMからSCMへ営業情報(見込み/契約)、デリバリー中においてはSCMからDCMへ在庫/出荷情報と品質情報(製造・サービス品質)、デリバリー後ではDCMからSCMへ品質情報(クレームや故障情報)が連携されることになる(図2)。

図2:DCMとSCMの連携情報
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