PwCあらた有限責任監査法人とUiPathは2019年10月28日、RPA(ロボットによる業務自動化)を安全に利用するために役立つ資料として、「RPAガバナンス構築のためのガイドライン」と「RPAガバナンスハンドブック」を作成し、公開した。
PwCあらた有限責任監査法人とUiPathの「RPAガバナンス構築のためのガイドライン」は、RPAを安全に利用するために必要なガバナンス(方針、体制、管理ルールなど)の全体像をまとめた資料である。ガバナンスを構築して維持するための参考となる考え方もまとめている。「RPAガバナンスハンドブック」は、ガイドラインの中から最低限知っておくべきポイントを抽出し、参考となる対応事例を追加したものである(図1)。
![図1:「RPAガバナンス構築のためのガイドライン」の概要(出典:PwCあらた有限責任監査法人)](/mwimgs/c/6/600/img_c60049cf6629e43b6e02661c17d8649c161964.jpg)
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ガイドラインには汎用性がある。まず、特定の業界、組織、RPA製品に特化したものではない。また、これからRPAの導入を目指す組織に加え、すでに導入済みで、より高度な利用を目指す組織も対象としている。
制作の背景について両社は、十分な管理体制や管理ルールを定めないままRPAを導入したことによって、管理者不明の「野良ロボ」やロボット専用IDの不正利用などのリスクが顕在化している状況を挙げる。「こうしたリスクを懸念して導入が停滞するケースや、実際にリスクが顕在化して導入目標を達成できないケースも出ている」という。
RPAを安全に利用するための仕組みとして、RPAガバナンスの構築が急務となっており、参考となる基準やガイドラインが求められているという。こうした経緯でガイドラインを作成・公開した。PwCあらたとUiPathは今後、セミナーやガバナンス構築サービスなども提供していく。
ガイドラインとハンドブックの公開ページのURLは「https://www.pwc.com/jp/rpa-guideline.html」。