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[データマネジメント2021]

コロナ禍後の企業に欠かせないデータガバナンス構築手順とグローバル企業の成功事例

2021年3月30日(火)

コロナ禍によりビジネス環境が激変する昨今、企業には、正確なデータを最新の状態で安全に共有し、加えて、ビジネスの成長(すなわちデータの増加)に柔軟に対応できるデータ基盤が必要となる。とりわけ徹底した検討が求められるのがデータガバナンスの構築である。「データマネジメント2021」に登壇したTalend カントリーマネージャーの角田賢治氏は、データガバナンスの構築で成功を収めたグローバル企業の事例を交えつつ、着実かつ短期間でデータガバナンス基盤を構築するためのステップを紹介した。

データガバナンスが企業にもたらす利益

Talend株式会社 カントリーマネージャー 角田賢治氏

新型コロナウイルスの感染拡大によって人々の生活様式や働き方が様変わりし、多くの企業がこれまでの常識の範囲内では知見を生かせないという課題に直面している。

「こうしたビジネス環境の中で、あらゆるデータを活用し、これからの市場の需要をいち早く捉えられる仕組みが欲しいという声が高まっています」とTalend カントリーマネージャーの角田賢治氏は述べる。ここでいうデータには、自社が蓄積したものだけでなく、他社のデータやオープンデータ、SNSのソーシャルのデータなども含まれる。

これまでも本格的なデータ活用ができていなかった企業は少なくない。データを活用するためには同時にそのデータを保護する必要も出てくる。誰もがすべてのデータにアクセスできてしまっては個人情報保護にも対応できない。また、データを早く活用できるようにすると中身が汚れていき、一方で汚れを取り除いて正確性に気を配るとデータ提供は遅くなる。

角田氏は、「スピードと正確性の両立がデータガバナンスには欠かせません。データガバナンスの基盤を構築することで、企業は膨大なデータの統合、データ運用コストの削減、業務効率化、ビジネススピード向上、データ収益化、ガバナンス導入、顧客満足度の向上といった数々の課題を解決し、『収益増』『コスト削減』『リスク低減』といった利益を得ることができます」と語る。

データガバナンス基盤の構築で得られる利益

では、自社がどれくらいのレベルのデータガバナンスを達成できているのか、客観的に把握できている企業はどのくらいあるのだろうか。角田氏は、しっかりしたデータガバナンス基盤を構築できている企業は、下記の4つの質問すべてに「はい」と答えることができるという。

  • 普段仕事で利用しているデータは常に正確・完全・最新か
  • 1つのツールで全社のデータが閲覧可能か
  • 利用しているデータの所有者を把握できているか
  • データ資産は参照・監視・管理されているか

データの収益化を6カ月で成し遂げたユニパー社の事例

Talendの技術を使って、データにまつわるさまざまな課題を解決し、データガバナンス基盤を構築したグローバル事例として角田氏が紹介するのが、世界最大級の電力会社・Uniper(ユニパー)社の取り組みである。

発電(ガス、石炭、原子力、水力)、ガス貯蔵、再生ガスおよびその取引、ガスインフラ、エネルギー販売などの事業を世界約40カ国で展開するユニパー社であるが、競争の激しい電力業界のリーディングカンパニーとしてのポジションを維持し続ける上で、最大の障壁となっていたのが「データを容易に入手できない」という課題だった。

同社のビジネスにおいては、気候、経済、政治、人口動態、消費者の嗜好、技術、需要と供給の変動など、日々刻々と変化する状況を捉えた迅速な意思決定を行うことが必須となるが、それを支える肝心なデータを十分に確保することができなかった。

「ユニパー社では、膨大なデータソース、増え続けるデータ種類に対応ができず、部門ごとにデータ活用ルールが策定されており、一方でIT部門は日々寄せられる膨大なデータ要求でオーバーフローしていました。この状況に不満を抱えるユーザーはついにIT部門へデータ要求するのをやめ、各自のPCで個別にデータを管理するようになってしまいました。結果として経営層は企業横断のデータを参照できなくなり、各事業部門から数週間後に上がってくる報告書をベースに判断せざるを得ませんでした」と角田氏はその実態を語る。

膨大なデータソース、増え続けるデータ種類に対応ができなかった

この課題に対してユニパー社がまず実施したのが現状把握だ。特定のプロジェクトを対象にすべてのメタデータをデータカタログに登録し、シングルインタフェースでシステム構成、データリネージ、データ品質が参照できるようにした。

こうして企業データが可視化され、データ品質に対する理解が深まった段階で、次のステップとしてデータカタログをビジネスユーザーへ開放した。

そして最終段階として、手作業を排除した持続的かつスケーラブルなデータガバナンスの基盤を構築。人だけではなくアプリケーションに対してもデータを自動的に配信する仕組みを実現し、グローバル展開を進めている。

これによりユニパー社は、データ統合コストを80%以上削減、データ統合時間を数カ月から数時間に短縮し、データレイクプロジェクトの収益化をわずか6カ月という短期間で成し遂げたという。

ユニパー社の構築したデータ基盤

ユニパー社以外にも、仏ホテルチェーンのアコー社、ドミノ・ピザ、英製薬企業のアストラゼネカなど多くのグローバル企業が、Talendの支援を受けてデータ基盤を構築し、データ統合スピードの短縮やコスト削減、パフォーマンスの向上などを成し遂げている。

Talendが推奨するデータガバナンスの構築ステップ

では、Talendは実際にどんなベストプラクティスを提供し、データガバナンス基盤の構築を支えてきたのだろうか。

データの現状把握については、企業内のあらゆるデータを自動的に発掘し、パターン認識とプロファイリングでデータの現状を可視化する。「これにより新しいデータセットが追加された際にも、即座にデータ状態を分析して現状を理解できます」(角田氏)。

こうしてデータの現状を理解できたら、次はクレンジングを実施する。自動的にクレンジングできるものと人間の判断を経なければできないものを分割し、人の手でクレンジングするものは、ワークフローを利用してスチュワードへ依頼する。依頼を受けたデータスチュワードは仲間と協力して、データ品質が管理者に可視化される仕組みを作る。「メタデータをカタログで一元管理し、データスチュワードがデータ品質を維持していれば、データの検索はより簡易で利用者が利用しやすいものとなります」(角田氏)。

その次は、構築したデータガバナンス基盤の運用を自動化していく。例えばデータプレパレーションでビジネスユーザーが実施したクレンジングの手順、データスチュワードが実施した重複排除のロジック、プライバシー保護のためのデータマスキングルールなどのマニュアル作業はAIや機械学習で自動化できる。

最後に、データウェアハウスやマート化されたデータをユーザーやアプリケーションに自動的に配信することで、常に高品質なデータをリアルタイムで扱える状態となるわけだ。

上記のステップに関する、より具体的な手続きについては、TalendのWebサイトのリソースセンターで公開されている「データクオリティ徹底解説」「データガバナンス徹底解説」「クラウドデータウェアハウスとクラウドデータレイク徹底解説」といったホワイトペーパーから学ぶことが可能だという。ぜひダウンロードして一読することをお勧めしたい。


●お問い合わせ先

Talend株式会社

E-mail:inquiryJP@talend.com
TEL:03-6205-3101
URL:https://www.talend.com/jp/contact/

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