[新製品・サービス]
複数のサービス事業者を横断した電子契約データ連携基盤─セイコーソリューションズとセコムトラストシステムズ
2021年5月19日(水)IT Leaders編集部
セイコーソリューションズとセコムトラストシステムズは2021年5月18日、複数のサービス事業者を横断して電子契約を締結するためのデータ連携基盤を共同で開発すると発表した。セイコーソリューションズのタイムスタンプサービスと、セコムトラストシステムズの電子署名サービスを核に開発する。
セイコーソリューションズとセコムトラストシステムズは、複数のサービス事業者を横断して電子契約を締結するためのデータ連携基盤を共同で開発する(図1)。セイコーソリューションズのタイムスタンプサービスと、セコムトラストシステムズの電子署名サービスを核に開発する。
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両社が内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」で研究開発した統一基準による「トラスト共通API」を実装する。このAPIを介して、認証局、タイムスタンプ局、電子署名アプリケーションを相互につなぐことで、複数のサービス事業者を横断して電子契約を締結できるようにする。電子インボイスの発行も可能になる。
セイコーソリューションズは、データ連携基盤の利用促進を図るため、金融機関向けに提供している「融資クラウドプラットフォーム」と連携させる。また、セイコーホールディングスグループにおいて、受発注や各種取引契約、取締役会議事録承認の電子化などに実際に活用する。
セコムトラストシステムズも、データ連携基盤の利用促進を進めている。法人向けバックオフィスSaaSなどを提供するマネーフォワードが「マネーフォワード クラウド契約」の電子署名基盤として採用する。さらに、セコムが法人の顧客との間で契約を締結する際のサービス基盤として活用する。自治体による電子契約の実証実験での活用など官民連携の基盤となることも目指す。
背景として両社は、行政機関や民間企業が脱ハンコ、リモートワーク、非対面手続きを進めるための電子署名、タイムスタンプ、eシールといったトラストサービスの普及が期待されている状況を挙げる。「一方で、サービス事業者ごとにインタフェース仕様やユーザー認証仕様が異なるため、電子契約の利用者同士で同じアプリケーションを導入する必要があるといった課題が、普及を妨げる一因となっている」(両社)