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スシロー、店舗データ分析基盤をSnowflakeに刷新、寿司皿データの処理時間を85%以上削減

2021年12月3日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

回転すしチェーン「スシロー」を運営しているFOOD & LIFE COMPANIES(本社:大阪府吹田市)は、スシローの店舗データを分析するシステム基盤を刷新した。2021年10月にクラウド型データウェアハウス(DWH)「Snowflake」を稼働させた。導入効果として、食材データの処理時間を最大70%以上、寿司皿データの処理時間を85%以上の削減を図っている。スノーフレイクが2021年12月3日に発表した。

 回転すしチェーン「スシロー」は、店舗データの分析基盤を刷新し、DWHのSnowflakeを導入した。Snowflakeの導入効果について運営会社のFOOD & LIFE COMPANIESの情報システム部は、「食材データの処理時間を最大で従来の70%以上、寿司皿データの処理時間を85%以上削減できた。今後は、Snowflakeデータマーケットプレイス上にあるウェザーニューズの気象データと連携して販促や仕入れなどに活用していきたい」としている。

 スシローでは、すし皿にICチップを取り付けて商品を単品管理するITシステム「回転すし総合管理システム」(画面1)を運用。レーンを一定距離流れた皿の自動排除や、売れ行きが好調な商品のリアルタイムな把握を可能にしている。回転すし総合管理システムでは日次レポートも作成しており、前日の販売情報(どのメニューがいつどれくらい売れたか)を翌朝に経営層に報告している。

画面1:スシローの「回転すし総合管理システム」(出典:FOOD & LIFE COMPANIES)

 しかし、昨今では、国内外で新店舗を増やしている関係で処理すべきデータ量が増えており、日次のデータ更新処理に時間がかかっていた。また、店舗のBIツールからのアクセスが増えていることで、レスポンスの劣化も課題になっていたという。こうした状況を改善するために、クラウドDWH「Snowflake」を導入した。

 Snowflakeの評価ポイントの1つは、性能が足りない時などに、ほぼをリアルタイムに近い早さで性能を調整できる点である。これにより、販売データの更新時間の短縮を図っている。「データ量の増加についても、SaaSなので気にする必要がない。店舗からの同時アクセスによる性能の劣化も回避できる。さらに、使った時間だけ課金されるので、スモールスタートが可能だった」という。

 現在、FOOD & LIFE COMPANIESでは、本社や国内外の全店舗の情報を、Amazon Web Services(AWS)上で一元管理している。国内店舗の「回転すし総合管理システム」のほか、POSや受発注データ、本社が持つ各種マスター、計画、予算のデータを、Snowflakeに格納している。今後は、海外店舗を含め、他のデータもSnowflakeに移行する。さらに、グループ内の別ブランドとして、まずはテイクアウト専門店「京樽」のデータ分析基盤をSnowflake上で構築する計画である。

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